……別にこう、格好付けたかったとかではない、余りに僕が物を知らなさ過ぎただけなのだ。僕は魔界にいる頃、他のVtuberの活動を一切見たことが無かった。あまり興味もなかった。
何が言いたいかと言うと、当時の僕は配信を始めるVtuberとしての心構えが圧倒的に足りていなかったのだ。配信をするに当たって何が必要か、最初はどんなことを話すか、配信画面はどう構成するか、そもそもYoutubeからどうやって配信を行うのか、etc…etc…当時の僕は何故か謎の自信があり、まあ始めたら何とかなるだろうと思っていた、甘く見ていたのである。今は人間の子供でも配信を行う時代だ。齢1600歳の魔族の僕がその程度の事を出来ないはずがない、と。
結論から言うと、配信はボロボロだった。当たり前だ、何の後ろ盾も知識もない個人勢、配信の告知もしてない、サムネイルも無し。突如深夜に開始されるそんな配信をデビュー配信と銘打っているのだから、当時の僕は中々どうして骨太な精神力を持っていたのだろう。逆に来た人たちが怖い、何故来てくれた、ありがとう、何というか、ごめんな。
まあとは言え初配信、尚且つ母上兄姉の力もあって、全く人が来なかった!という事は避けられたのだが(3~8人くらいは見てくれていた気がする)これならいっそ見てくれない方がマシだった、と思う事があるくらいに配信内容はずさんだった。まず音声、機械音とホワイトノイズが凄すぎて聞こえない。1万円のマイクを買えば何とかなる!と思っていた僕は理想と現実の差異に面食らった。全Vtuberは初配信前にOBSの録音機能を使ってみるといい、結構違うぞ、思った感じと。マイクは値段ではなく、自分に合った物を買う。当たり前だが、当時の僕にとっては驚天動地だった。
これは何かがおかしい、Vtuberの配信っていうのはこう、そんなになんか、拙い物だっただろうか。サムネイルって皆どうやって作っているんだ。配信の音ってどうやって調整しているんだ、というか何故……。その時僕は気が付いた、そういった事を相談できる相手すら、当時の僕には一人もいなかったのである。縷々道生我はデビュー当時、家族以外のフォローも、リプライすら返さないアルティメットコミュ障であった。
こんな僕に快く声を掛けてくれた人たちにOBSを教えてもらって、そして初めてコラボしてもらった相手に武士の情けでサムネの作り方を教えてもらい、兄姉に配信環境の設定方法を教えてもらい、縷々道生我は今に至っている。
僕の活動は0から始まって、華々しいデビュー!みたいなのも、バズった!みたいなのも今の所ないけど、それでも一歩一歩着実に進んでいる。先日は企業主催のイベントに出演する男性Vtuberとして選ばれるようになった。
そう考えると、夢中で気が付かなかったが、今まで僕が通ってきた道と言うのは、存外長く険しい道だったのだなと思わざるを得ない。これからもこの道を楽しく歩んでいきたいものだ。デビューしてから二回目の誕生日を経て、そう思う僕だった。
君達にも、勿論感謝を。
今月のFANOBOXへの加入、ありがとうね。