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【2-1】「はぁん♡ ウタちゃん、触手さん、大好きーー!!☆」

拝啓 ごきげんよう、皆様方。リープレンジで時が止まり、赤紫に染まる鮮やかな空の下どのようにお過ごしでしょうか? …というわけで、今回は白井(弟)さんのフラグメントが暴走してしまったため、私、水崎紫乃が語り部を務めさせていただきます。 1. 事の発端はつい先ほど、ニーナちゃんが帰省し、記憶の継承が終わった直後の出来事です。 私とニーナちゃんは緊張感と使命感から解き放たれ、教会の外へと足を踏み出しました。緑広がる庭園でお待ちいただいていた白井さんがすぐ視界へと入ったのですが、何やら様子がおかしい事に。 身体を震わせ、今にも倒れそうな前かがみだったのでお声がけしたところ……。 「姉ちゃん、なんで電話が繋がらないんだよ、姉ちゃん。まさか親とオレが家を空けてる事をいいことにマオとかいう奴を連れこんで……ダメだ姉ちゃん、そんなヤツの言う事を聞いちゃ…刺激を求めてオレの部屋でそんな……帰らなきゃ、急いで星ノ宮に帰らなきゃ…姉ちゃん、姉ちゃん、ねえちゃあああん!!!!!」 とかなんとか叫び声を上げて、フラグメントが暴走。リープレンジが展開され今に至るというわけです。 いや盲点でした。まさか白井さんがそんなにも、そんなにも…… 「ホームシックになってるなんて」 気づけなかった自分の失態に気落ちする私に、無事2周目の記憶を受け継いだニーナちゃんが声をかけます。 「おい、紫乃。まさかお前、あいつに今の星ノ宮の事…」 「ええ、まだお伝えしてませんでした。星ノ宮は今……『時間停止』している事を。」 正確には星ノ宮だけではありません。この2.5周目が始まった瞬間、ここ月ノ宮を除く世界全ての時間が止まっています。 いや、断絶されているというべきでしょうか? そのため電車に乗れば月ノ宮にしか到着せず、電話もここ月ノ宮範囲しか通じない、いわば『月ノ宮が世界の全て』状態が、この2.5周目世界です。解除するには……まあそれは後回しでいいでしょう。いま解決すべきは。 「ではニーナちゃん、あのフラグメントを静めてきてください。」 「なっ!私一人であれを相手にしろってのか!?前と違って、デカい怪物になってるじゃねえか!お前も手伝えよ紫乃」 「? ニーナちゃんらしくないセリフですね。いつもなら『あんな奴の相手、私一人で充分だ』とか言って突撃しているのに…」 「ぐっ!こ、こっちにも色々あるんだよ!」 そう言って体をワナワナさせるニーナちゃん。なぜかお尻を抑えているし。どうも変な感じです……ああ、そうでした。記憶継承して強制的に『ルージュ』から『ブルー』に想いが変化したから、まだ馴染んでないんでしょう。 力がうまく使えないんじゃ、どうしようもありません。 「となると、私が戦うしかないわけですが……私の力は、この世界を正常に戻すための切り札。下手に行使するわけにはいきません。」 「チッ!だが、アイツ…白井弟のフラグメントをあのままにしとくわけにもいかないぞ。」 「そうですね、おそらく主のココロを安定化するために、大量のエーテルを求めて活動するでしょう。そうなると、狙うのは一番エーテルのエネルギーが集まってる…」 「教会内のフラグメント、そして『写真』って事か」 「ええ、今まで撮ってきた写真のエーテル全て、それを吸い取るつもりでしょう。そんな事になったらまた0枚からやり直しです。」 それに…いくら私でも、白井さんに、自分がやってきた事を自分で壊すなんて事はさせたくありません。 さて、どう対処しましょう? 2. 「はぁん♡ ウタちゃん、触手さん大好きーー!!☆」 救世主が現れました。 私の悩みを吹き飛ばす勢いで茂みから飛び出し、フラグメントに向かっていくのは駒川詩ちゃん。通称『マゾっ子ウタちゃん』です。 確か、記憶喪失だったはずですが…触手を見るなり覚醒するなんて、よほど前の戦いで気に入ったんでしょうね。 ウタちゃんならどんな攻撃も悦びとして受けてくれるから安心……。 <バクン> 「あっ」 「喰べられましたね」 左右から伸びるラフレシア状の手に包まれ、もうその姿は見えません。代わりに内側からは、私ではとても口にできないような卑猥な言葉と悦びの悲鳴があふれてきます。 「……」 「……」 そうしてニーナちゃんと私が見守り続けた数秒後。 <ペッ> 庭園の茂みに吐き出されるウタちゃん。どうやら気絶してるようですが、その表情は満足そのもの、引くくらいの笑顔です。 おまけに身体をビクビクと痙攣させながらも、親指はグッドの形を作っている始末……となると。 「あのウデに捕まったら終わり、という事ですね」 「ああ、詩が満足するほどの痛みって事はそういう事だろ…って、チッ、あいつこっちに移動してきやがった。」 移動速度は亀の歩みの様ですが、確かにフラグメントは私達の方へ向かってきます。 「……これは、出し惜しみしてる場合じゃないですね」 私が戦う覚悟を決めて、臨戦態勢をとろうとした瞬間。 「紫乃!」 「紫乃ちゃん!」 空から再び救世主が現れました。私とニーナちゃんは同時に振り向きます。 「お姉ちゃん」「お姉様」 「陽桜莉さん」「陽桜莉」 すでにリフレクター姿に変身している二人は、スタッと地面へ降り立ちます。それに続くように、後方からルカさんや田辺さんも合流し、一気に『月ノ宮リフレクター』がそろいました。 いけます! これで形勢逆転です!! 3. 「ごめんね紫乃、遅くなって。ケガはない?」 「はい。大丈夫です、お姉ちゃん。」 「おいおい、こりゃ前の変態フラグメントから大きく変化しちまったな~。原種戦を思い出すぜ、なあ美弦」 そう言って即座に切りかかろうとする田辺さんですが、お姉ちゃんがストップをかけます。 「ダメよ、モモ!相手の姿が変わってるという事は能力も変化してるかもしれない。 紫乃、分かってる事を全部教えてちょうだい」 「さすがですね、お姉ちゃん。ではまず、フラグメントが暴走したいきさつから……」 そうして私は今までの情報を簡潔に伝えます。一通りの流れを聞いたお姉ちゃんが、顎に指をあてつぶやきます。 「なるほど、ホームシックから来るフラグメントの暴走なのね」 「ったく、男のくせに意外とメソメソしてんのな。後で、このモモさんが根性叩き直してやるぜ!」 「私は分かるかな。私もお母さんやお姉ちゃんがいなくなった時、寂しかっ……」 「陽桜莉!愛しているわ!!」 「私もだよ、お姉ちゃん!!」 なんだかお姉ちゃんが力業でごまかした気がしますが、状況は伝わったようです。各々の役割が次々と決まっていきます。 「んじゃ、まずはデカいのと戦い慣れてるアタシと美弦で、先行してあのウデを引きちぎるって事で!」 「そうね。モモと私でスキを作るから、フラグメントの固定化は陽桜莉、あなたにお願いするわ!」 「ちょっと待ってください、お姉さん!いくらなんでも陽桜莉に男のフラグメントを固定化させるなんて…」 「大丈夫だよ、ルカちゃん。弟くんだって家族が大切だし、心配で早く会いたいから暴走しちゃったんだもん。その気持ちは、男の子でも女の子でも違いはないと思うな。初めてだから自信はないけど…うん、大丈夫!絶対やり遂げてみせる!!」 「陽桜莉……やっぱりあなたバカね。でもバディだし……しっかりサポート付き合ってあげる」 「へへっ、それじゃあ私もバカって言うね」 陽桜莉さんとルカさんのお約束のやり取りを聞いて場の緊張感が和らぐ中、一人だけ、焦る気持ちを抑えきれない方が踏み込みます。 「お、お姉様!!私は、私は何をすればいいでしょうか!?」 「山田さん……あなたは後方で紫乃を守ってちょうだい。」 「わ、私だって戦えます!お姉様のサポートだって…」 「山田さん。これはあなたの力が不安定だから…って事じゃないの! 紫乃の力は、これから世界を救うのに必要なもので、こんな事態がある度に使っていたら失ってしまうものなの!だから、あなたにはその最終防衛線を守って欲しい!お願い…ニーナ」 「!!はい!お任せください、お姉様!!」 先ほどの焦りは一瞬で消え去り、ビッと背筋を伸ばし、キラキラ輝く笑顔をふりまくニーナちゃん。きっと尻尾があったらブンブン振ってると思わせるくらい分かりやすい人ですね~。 <ハyke日nェTアNNNノTK□□えkeeeeeeeeeeeeee:> ニーナちゃんの幸せを遮るように、フラグメントが雄たけびのような奇妙な音を出し、その触手の足で更に歩を進めてきます。 「おっと、待たせすぎてやっこさん怒っちまったかな?それじゃあ」 田辺さんが大剣をかまえ。 「白井くんを救う為に」 お姉ちゃんが鎖を展開し。 「想いを…弟くんを守るために」 陽桜莉さんが、フラグメントへ一直線に瞳を向けて。 「戦闘開始(バトルスタート)です!!」 私が手を振りかざすと共に、二度目のフラグメント攻略戦が開幕しました。 敬具 ================================================= ・というわけで、前回一般投稿したフラグメント戦に至るまでの流れが今回の内容となっております。 まとめると 『ヒナちゃんに連絡が繋がらない事から不安感募らせフラグメント暴走→ 詩ちゃん瞬殺 → 集まったリフレクター全員で役割分担し、固定化を目指す』 という感じですね。アニメとかなら激熱展開なんでしょうが、残念ながらみるのシナリオなので、エチチ方面へと進みます。 ・今回、ウタちゃんのエロ画像で締められていますが、私の中でウタちゃんはギャグキャラとしての要素が強すぎるので、エロく描くことにすごく頭悩ませました。 また、軽いリョナみたいになっていますが、「果たしてウチの支援者様達はこれを喜んでくれるのか?」と疑心を持ちながらも1%でもエロく見えるようにと気合入れて描いてます。 ぶっちゃけ「劇場版詩さんのエロにしなさい!」と説教くらっても文句は言えねえ。 ・語り部として紫乃たんを投入したことで、白井弟が「拝啓」の使い方が適当だという事を強調してみました。 まあ、中学生だし、フィーリングで使ってる感じですね。 それに「拝啓 ヒナ姉ちゃんへ」ってリズム感がかなりいいので私自身は気に入ってます。キャラの個性も出せるので修正予定はありません。 ・ついでですが、一般公開した『第二次フラグメント攻略戦』を加筆修正してみました。どこが変わったか探してみるのも楽しみの一つです。 それでは、ウタちゃんのエロ画像、お楽しみできたらお楽しみしてください!

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