天地創造の頃より不変の事実として日は東より上り西に沈む、つまりこの古代メソポタミアの空にも平等に夜はくる。 空を厚い雲が覆っているのか、闇の中の僅かな光芒として天にあるべき星々と月はその姿を表しては居なかった。 光なきしじまの中に僅かに響く鈍い音とさらに幽かな声。 その音は低く鈍く。この空を覆う雲が如く。 その声色は暗き空のごとく希望の光を感じさせない。 その音の正体はかつては影の国を治め、今は人理最後の希望たる一団の一員。彼らの朋友であり師であり剣であり盾である。こと強さにおいて仲間たちの信頼を最も受けている者の一人であろう女傑 スカサハ。その肢体が打ち鳴らし、その咽喉が震え響かせているものであった。 彼女の艷やかで躍動的な肉体を存分に表す衣装はもはやボロ布と化し、その美しい肉体はおびただしい数の傷で覆われていた。 彼女の細く長く、しかして強力無比な槍術、魔術を振るうための指はいくつかがあらぬ方向へと曲がり、その役割を放棄している。 その実力を裏付けるかのような強き意志を爛々と輝かせていた瞳は強く瞑られ、その光を完全に秘してしまっている。 彼女の美しく長い髪は汚れ乱れ、彼女を鈍く響く楽器としている異形に掴み上げられている。 異形は髪を引き上げ、倒れ伏したかつての敵を『遊びやすいように』持ち上げ、打ち、裂き、抉り、締めあげ、折る。 異形たちは打ち倒した彼女を打てば響く玩具とみなしていた。 美しきスカサハ。彼女はその肉体のすべて、精神のすべてが完全に挫け折れ、すべてを諦め捨て去った後にくるであろう彼らのその嗜虐性が充足するまで果てしなく甚振られ続けるのであった。
ルゥ
2021-05-01 09:23:14 +0000 UTC