DoujinStars
森羅摂津(マヨコーン)
森羅摂津(マヨコーン)

fanbox


肉に包まれし護法少女

『護法少女』。古くからのかけがえのない親友のために柄ではないと思いながらも演じてみたお遊び。だったのだがいつしか自分の中で欠かせないものとなっていた。 正義となりて邪悪を討つ。かつてと立ち位置を替えることに楽しさと喜びを感じていたのかもしれない。 ともあれ少女の退屈に刺激を与える大切な「日常」の一つであった。 しかし、今日もいつものように邪悪にまみれた鬼を討った彼女を襲ったのは「いつもの風景」にはないモノだった。 ―――肉塊――― そう呼称するのがふさわしい巨大なモノが、敵を倒した一瞬の油断をついて背後から覆いかぶさった。 背後の巨大な影に振り向くやいなや、肉の津波に飲み込まれた少女が次に目を覚ましたときには、巨大な肉に埋もれ四肢の自由を奪われていた。 「お遊びがすぎたかいなぁ・・・」 一つため息をつく、いつの間にか正義の味方という立ち位置に引っ張られ、本来のハングリーさとも言える鬼の本能が鈍っていたのだろうか。 「手足は、動かん。魔力も・・・あかんなぁ」 身体が動かないのなら頭を動かそう。為す術がなくともやれることはあるはずだ。 「・・・これもまた、この姿に引っ張られた考えのような気もするわなぁ」 この肉塊だが、邪悪な鬼(自分でもそう呼ぶのはちゃんちゃらおかしいとは思う)の罠だろうか。おおよそそうなのだろう。 だがほぼ毎週1回決まった曜日に襲ってくる(年末やお盆などは来なかったりする。なぜだろう)鬼たちは大小あれど決まってよく言う鬼の見た目をしていた。今回の肉塊のようなモノは見たことがなかった。 「そもそも、あいつら何処の何者やらわかっとらんのよねぇ・・・そうえばやけど」 考えるのも意外と無駄だと気づいた。そもそも自分が相手のことを知らなさすぎであり、そのことに今まで疑問を抱かなかったのが不思議だ。 「正義の味方の影響。思うたより大きいかもわからんね・・・」 後悔先に立たずとはよく言ったものだ。後悔はしてないが。 ズムリ・・・ と肉が動き出す。それと同時に自らを覆っていたふんどし、しめ縄、前掛けが剥ぎ取られ。肉の中に飲み込まれていくのがわかった。 「・・・これはまた、ベタやねぇ。うら若き青少年や茨木には、見せられへんな」 全身一糸まとわぬ姿とされた護法少女。そのガバリと開かれた股座に、一本の肉。触手が近寄っていた。 「・・・こっこれはまたド定番やないかね・・・城化物の部屋で見たことあるで」 その時気づいた。自らの中に早鐘の様に響く自分の心臓の音に。 「なんや、これ・・・」 自慢するようなことではないが、自分酒吞童子はこのような事で乱れるような精神性はしていないはずだ。だというのに現実には心は乱れ、頭は白く染まっていく。 「ま、まさかコレも、護法少女であることに引っ張られとる影響や言うんか・・・!」 正義の味方に期待される清純性。護法少女という存在を正義の味方と信じる存在によって定理された方程式、護法少女=正義の味方=清純。 それすらも含まれていたとしたら・・・。 「あ・・・」 顔が青ざめる。知っている事だし想像もつく、経験もあるはずの事が恐ろしくてしょうがなかった。 「やめっ!こんとき・・・!こんといて・・・!・・・嫌やぁっ・・・!」 暴れ、逃げようとする少女のほとに肉の触手が勢いよく潜り込んだ。 「あああぁっ!!誰かぁっ・・・!茨木っ・・・!旦那はんぅ・・・っ!怖いっ・・・!お願いやっ・・・!助けてぇっ・・・!」 分厚い肉の塊の外に、正義の味方の少女の声が届くことはなかった。

肉に包まれし護法少女 肉に包まれし護法少女 肉に包まれし護法少女

Comments

お疲れ様です。1枚目と2枚目の表情の差がとても素敵です…!


More Creators