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森羅摂津(マヨコーン)
森羅摂津(マヨコーン)

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酒呑童子(キャスター)

広がる蒼空の元に突発した鬼と護法少女の戦闘は激しかったものの時間としてはそれほど長い時間を要したものではなかった。 何故ならば、双方の実力の差が均衡を保ち得るものではなかったからである。 「がはっ・・・げふっ・・・フーッ!フーッ!」 護法少女、鬼の法を外れようとする鬼を裁く鬼。全ての鬼を制する事が出来るはずの力を持つ彼女が、その鬼を相手に可憐な肉体を傷まみれとし、腕を掴み上げられ、吊るされるままとなっていた。 「な、んやいな・・・この・・・力・・・」 もはや振りほどく力もなく息も絶え絶えである彼女は、その意識を保つことにも努力を必要としていた。 彼女のうわ言のような疑問の答えは、意外なことに彼女の背後から返ってきたのであった。 「何も知らぬとは哀れよな、なぜ自らが鬼の棟梁としてではなく、そのような巫山戯た、護法少女などという存在でこの場に呼び出されたかも疑問に思わぬか」 彼女を吊り下げている鬼の言葉に護法少女酒呑童子は語りかけられたことにも、その内容にも驚きを隠せなかった。 「何・・・故・・・やて?」 「左様。貴様からみて、人を襲う鬼というのは鬼の法に背くものではなく、そも其の様な姿で儂の前に呼ばれる所以がなかろう」 鬼が人を襲う、それはさも当たり前の行為であり鬼の法、道に背くものではない。護法少女は鬼の法を護る存在であり、今回はその例に当てはまらないのだ。 だというのに彼女は呼ばれ、そして目の前の鬼と戦う事となった。それがさも定められたことであるかの如く。 「貴様の哀れさを慮ってこの儂が教えてやろう。たった今、鬼でありながら鬼の法の守護者を討ち倒し、鬼を超えた存在となったこの儂がな」 「鬼を・・・こえ・・・た・・・?」 鬼は高らかに、誇らしげに語る。 「そうだ。儂はこの輝く欠片を以て鬼を超える力を手にし、この世界に鬼神として君臨する。」 「だが力だけでは鬼という存在そのものから逸脱することは出来ん。そこで儂は世界の抑止力を利用し、喚び出すことにした。鬼を逸脱しようとする儂を裁くものを。」 「そうしてまんまと喚び出された何も知らぬ貴様を儂がこの力で討ち倒す。その事実を持って儂は鬼という存在から解放されるのだ」 「貴様は、儂に利用されるためだけに此処にあるのだよ。」 「そ、そないなこと、させて・・・うがぁっ!!!」 力を振り絞り、腕の拘束を振りほどこうとした彼女に、棍棒の一撃が突き刺さる。 「これは貴様の棍棒よ。さて、儂はまだ鬼神たり得ておらぬようだ。これはまだ貴様が真に討ち倒されてはおらぬ・・・という事だろう・・・なっ!!」 「がはっ!!うがっ!!!ぎぁぁっ!!!」 蒼天に少女の苦痛の叫びと肉を打つ鈍く大きな音が響き渡り続けた。 「うあぁぁあぅっ!!!」

酒呑童子(キャスター) 酒呑童子(キャスター)

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