新たな牢獄は先刻までとは異なるどこか無機的な研究室を思わせる場所だった。
ダークネビュラの言葉通り、身体から両足首の鉄枷と喉首を締めつけていた無骨な首枷は消えている。
その代わり、レイラの右膝に新たな枷が現れ右脚を宙に浮かせ枷に繋がれた鉄鎖は両腕の枷と同様に微妙なたるみが持たされている。
そしてその長身美体は不安定な爪先立ちの左脚一本で支える事を強要されていた。
ネビュラの悪辣な計算を示すように鎖と枷はどんな姿勢を取っても必ず左脚と左右手首のいずれか、あるいはその両方に負担がかかり、かつ床に倒れこむ事も不可能な絶妙な長さと角度とでレイラを拘束している。
「あら、もうおっぱい隠しちゃったの? 別にあのままでも私は気にしないわよ? ホホホ!」
「お前みた…いな、痴女妖魔にいつまでもタダで見せてるほど… 私の胸はっ…安くないっ…のよ!」
「あら、まだまだ元気ねぇ… それに流石は名高いフェアリッシュドレス…大した再生能力だわ、本当に興味深い」
ネビュラの呟きが悪辣な魔導師でも淫乱なサキュバスでもない、冷徹な研究者にも似た色を帯びる。
ヴヴヴヴ…
「⁉︎」
奇妙な音を伴い周囲の壁と空気が青白い光をほのかに帯びる。
それと同時、壁から噴き出した奇怪な黒いモヤが全身に絡みつき、そして聖霊力で再構成された胸部プロテクタが再びドロドロと溶け崩れ、粒子と化して黒モヤに飲み込まれてゆく。
「クッ…‼︎」
頭上から響く嘲笑に全身の血液が煮えたぎるような怒りと屈辱をこらえながら、レイラは破損したドレスを修復すべく精神を集中させる…
だが、そこに躊躇と迷いとが生じた。
「うふふ! 無理して再構成しない方がいいんじゃないかしら… ここじゃ貴女の能力の原資たる聖霊力の補充はリッターフォルムを維持するのが精々なコトはもう気づいているのではなくて?」
レイラの心理を読み取ったようにクツクツと笑いながらダークネビュラの妖艶な、そして悪意の溢れる言葉の毒針がレイラの鼓膜を刺した。
言われずともネビュラの言葉通りの現実は認識していた。
相手にフェアリッシュドレスを融解させる何らかの能力に再現性があるとすれば、ここで自分に残された聖霊エナジーを空費させることは下策でしかない…
屈辱極まるが、ロジカル思考の持ち主である彼女にとって結論はそれしかなかった。
ーーーー必ず、ここから脱出するっ! だから今は!
唇を噛み締めながら、再度外気にムキ出しになった自分の両胸に無遠慮な視線を向けてくる淫魔女王を抵抗の意思をみなぎらせる視線で睨みつけるしかなかった。
過去に見覚えのない触手の群体に全身を玩具にされ、既にどれほどの時間が経過しているのかわからない。
だがそのおぞましい蹂躙を跳ね返す力は今の彼女には無い。
「はぅう〜〜っ!くぅっ!あくうぅっっ!」
「うふふ… サンダークイーンの二つ名は伊達じゃ無いわねぇ? 僅かとはいえそのループフィールドを抜いて聖雷力が漏れ出すとはね」
時折レイラを拘束する半透明のガラスか鉱石に見える枷の表層から青白い電光が走り、虚空に消える。
ヌメついた軟体触手に全身をランダムにまさぐられ露出した双美乳は無論、ドレスの上からも伝わって来る嫌悪感しか覚えない愛撫めいた表皮の蠢きにうら若い女性の部分の精神をかき乱され、さしもの気丈なレイラも体内の聖霊力の暴走を制御しきれていないことを看破し、漆黒のビザールファッションを妖艶な肢体に纏った淫魔の女王は冷たい邪笑を浮かべる。
「ま、いくらでもお漏らしなさいな? どれだけ垂れ流そうと貴女の聖雷エナジーはその枷の中で無限ループするだけなのだから…ホホホ!」
「お…おの…れ…! はぐうううぅぅぅ〜〜〜ッッッ………かはあああッッッ!?!」
醜悪な触手たちに嬲られ、嫌悪感が色濃く混じる細い苦鳴を洩らし不自由な肢体をよじるレイラの姿を舐めるような視線で愉しむ淫魔女王。
「その聖雷も興味深い研究材料だわ…一つ残らず秘密を暴いてあげるから、精々その枷に純度の高いエナジーを溜め込んでね可愛らしい稲妻の女王サマ?」
「はあっ、はあっ…… うくっ… なっ…⁉︎」
妖紫色の触手塊の中から一本、明らかに属性の異なる太触手がズルリと鎌首をもたげ、粘液と汗でヌメる紺碧のスコート型パレオの内部に潜り込み、無防備に開かれたままの股間デルタに絡みつく。
しかも本来は無色透明の魔力ポリマーに覆われ、こんな下等な魔物の侵入など許すはずのないハイレッグアンダーの裏側へと容易に潜り込んできた。
(くっ…!ポリマーまでっ…⁉︎ こいつ…本当に一体何者なのっ⁉︎)
防護ポリマーは融解させられたプロテクタとは全くの別系統の術式構成と純粋な化学組成物のハイブリッド素材であり生半可な術者の魔力・呪術攻撃にも、逆に科学・物理的な攻撃に対しても高い強靭性を誇る。
各種魔力系・科学系の双方に相当高度なスキルが無ければ無効化はおろかダメージを与える事すら困難なはずだった。
そう、これまでは。
「 んくっ! んぁああぁっ‼︎ そ、其処は…… っっ! ぁ、ぁっ、んぁああ⁉︎」
あたかも不細工な歯ブラシのような先端部形状を持ち、毛の代わりに醜悪なイボが無数に並んだそれがレイラを嘲笑うように紺碧アンダーに絡みつきながらムキ出しになったクレヴァス内部の肉襞を、強引に包皮を剥いたクリトリスをグジュグジュと愛撫し弄んでくる。
強引に体の奥底から制御不能な恍惚分子を引きずり出し、全身に振りまかれるようなその蠢きに理性が削り取られてゆく。
そのおぞましくも的確にレイラの性感ツボを探り当て責め立ててくる蠢動に、気丈な対魔戦士であるレイラの心や精神とは別の… 女性としての根源部分が堪えきれず、薄く桃色を帯びた喘ぎが細く漏れた。
(こ、こんな… この私がっ…こんなものに嬲られて…こんな声をっ…⁉︎)
蜜壺に灼熱のマグマと化した愛液が止めどもなく噴き上がってくる、全身のあらゆる場所が疼き熱くなってくる。
いずれも彼女の意思とは切り離されたように制御を受け付けない。
イレギュラーや魔物に嬲られ、性的な危機に陥った経験は初めてではない。
それは伝統ある初音降魔集として、ガイアシールズに所属するフェアリッシュナイツのファイターとして生きることを決意した日から覚悟の上だ。
そしてその危機を尽く切り抜けてきたし、そうした行為に対して抗う為の各種訓練も十分に積んでいる。
ーーーーーこいつは違う!これまでの相手とは根本的に何かがっ‼︎
だが過去のそうした経験とは比較にならない程の危険性を文字通り肌で感じ取ったレイラに戦慄が走った。
「!⁉︎」
フキダシ・擬音なしver
さっど【SAD】
2022-05-15 07:52:23 +0000 UTC幌筵提督大帥鲍淑华
2022-05-13 19:28:28 +0000 UTC