「どうだ、そいつの太さは? 充分サンダークイーン様を満足させられるだろうと自負しているがな? クククッ!」
「気に入って貰えているんじゃないか〜? サフィーネたん乳首がまたトガってきてるしねぇ〜? ヒヒヒッ!」
「ぐふぅッ!!……ううぅッ!?…… ぐぅうううーーーーーーーーッッッ!!?!」
ヴァンピルゴースとダゴンゴース、哄笑する二体の悪鬼が向ける視線の先には、完全に五体の自由を奪われた大の字直立姿勢で拘束された『聖雷の女王』の姿があった。
その異名を併せ持つ青き戦女神ノヴァ・サフィーネの大きく割られた股間部には、無数のイボを持つヌメ光った表皮と差し渡し数メートル以上はあろうかという醜悪な極太触手が何処かに潜り込もうとする様にのたうっていた。
「イヒヒ〜〜!!も〜っともっと、お◯んこに力を入れないとそいつがサフィーネたんの中に入っちゃうよぉ〜〜〜? 」
「くっ…ううっ!? こ、このっ…! はっ…はいっ…ってっ…ぇ…くるっ…なぁぁ……っっっ!!?」
ダゴンゴースの嘲笑に煽られるまでもなく、この邪悪な触手が自分の何処を狙っているのかは明白に過ぎる。
残された乏しい体力を振り絞り股間の括約筋を締め、蠢く触手に抗う。
そして秘孔へ、膣内への侵入を許してしまえば子宮内に大量の淫毒が注ぎ込まれてしまうに違い無かった。
首領であろうあのダークネビュラが不殺を宣していたにも関わらず、あえて敵が性処刑と銘打って出現させてきたこの触手生物が持つであろう体液… それが単なる催淫毒物の類である保証も有りはしない。
奇妙なことではあるが、僅かな時間であったとはいえ間近で観察し言葉を交わしたネビュラからは自分を…そしておそらく自分たちを殺す気は本当に無いという確信めいた印象を受けた。
だが同時に、それ以上に危険な企みが存在する気配も強く感じ取っていた。
あの魔女は過去に刃を交えたあらゆる敵よりも凶悪で危険な、底知れない暗黒・邪悪・闇そのものだ。
そしてその暗黒の一端が、いま己の股間で蠢いている。
この異様な極太触手…そしておそらく内部に充満している大量の体液ーーおそらくは媚毒ーーはこれまでのものと【根本的に違う】
具体的な根拠は無くとも、それもまた歴戦の戦士である彼女が抱いた限りなく確信に近い直感だった。
最悪、生命は保てても再び自分がヴァルキュリアフォルムへと、引いては常人体での変身であるリッターフォルムへのトランスフォームが適うのかすらわからない。
為す術も無く敵に辱められ弄ばれた挙句にそんなざまになっては死よりも遥かに苦痛だ。
誇り高き対魔一族の、共に戦う仲間たちのお荷物になるのは絶対に御免だ、それだけは絶対に嫌だ。
だが、サフィーネの…レイラの必死の抵抗が作り出す防衛線は既に限界を迎えようとしていた。
「はっっ!!? はうぅぅぅううぅーーーーーーーっっっっ!!! きゃぁぁああああぁぁぁッッ〜〜〜ッッッ!!?!」
「くはははははっ!!! どうしたノヴァ・サフィーネよ、随分と可愛い声を上げたではないか? マ◯コにも見事にブッスリだぞ?」
甲高い苦鳴と同時、遂に秘裂への触手先端部の侵入を許してしまったサフィーネの股間を凝視しながら凱歌の如く哄笑するヴァンピルゴース。
破綻寸前ながらもギリギリで彼女が維持していた股間の抵抗、それを一気に崩壊させたのは背後からの一撃だった。
更に二度、三度… 僅かに触れるだけで甘い激震を背筋に走らせる物体が突き上げるように接触してくる。
突かれる都度、股間の括約筋が緩みヌルついた粘液を纏う触手がズルズルと彼女の膣道を昇ってゆく。
「あ⁉︎ やっ……やぁぁっ………っ…… あ、ぁぁあ、あっ、はぁあ、あぁぁん、ぁあんんーーーーーッッっっっっ!!!?!」
「ウヒヒヒヒ! サフィーネたんのそんな声が聴けるなんて萌えるなぁぁぁぁ〜〜〜♪ でもちょっとガッカリだよ、お◯んこは露出してもお尻のアナは違うんだねぇ〜?」
粘着質な嘲笑をあげたのは少し離れた場所にうっそりと立つダゴンだった。
ダゴンは自身の体から無数に伸びる触手の一本を伸ばし、その先端で無防備なサフィーネのアナル部分を狙ったのだ。
必死に首を曲げた彼女の視界の隅を横切った醜悪なダゴンの触手は先端を妖しげな桃色燐光が包み、股間の極太触手同じに彼女の性感帯を強烈に刺激する効果を持つと思われた。
「ほう? ヴァルキュリアにケツ穴は無いのか? 乳首とマ◯コは浮き上がってくるのになぁ」
「そうみたいだねぇ〜〜 せっかく後ろの穴にボクのエキスをご馳走しようと思ったのにさぁ〜〜〜 実際のトコはどうなのサフィーネたん? ヒヒッ!」
過剰な性的興奮状態に陥らされ、女性器や乳首といった部分が出現してしまったサフィーネだったが、排泄器官の後方孔があるべき渓谷奥には他と同様に白銀の肌が引き締まったヒップラインの一部を形成しているのみだった。
「クク! まあその辺りもあの人がジックリと調べるだろうよ… とりあえず前だけで我慢しろ淫乱サフィーネ? クククッ!!」
「だ、誰がっ…ワ…タシは淫乱なんか…じゃっ…ないっ…!! うぐうッッ!! あぁぁふぅぅッッ!! あううぁぁぁンンぅぅーーーッッ!!?」
「ヒヒ! そんな艶っぽいアヘアヘ声出しといて隠さなくたっていいよぉ〜〜? ホントは気持ちよくってサカりまくってるんだろサフィーネたん♪」
「それそれ、減らず口を叩いている間にまたそいつが膣の奥に入り込んでしまったぞ? やはり期待しているのだろう淫乱クイーン? くはは!」
悪辣な色責めに風前の灯といった雷の女王のなお抵抗の意思を失わない高潔な精神を更に穢し貶め、蹂躙するべく汚言を連ねながら、悪魔達はノヴァ・サフィーネの最大のウィークポイントが破滅を迎える瞬間を焦らずに待つ。
残された砂時計の砂はごく僅かだと知っているからだ。
「んはぁぁぁぁっ……んぐっ……んっんっ……んンんンンン〜〜〜〜〜っっっっ!!?」
これまでにない大きく激しい衝撃が身体の奥底からサフィーネを突き上げた。
己の体を複雑に収縮させ蠕動を繰り返した怪触手の先端が遂に彼女の子宮壁に達したのだ。
「ああっ!!? んンンン……ッッッ!? うくぅぅぅぅーーーーーッッッ!!! や、やめっ…あはうぅっ……やめろぉっああ……ああ…ああぁぁぁっっっっ!!?!」
子宮内部はもとより、膣内の肉襞一枚一枚も既に通常の十倍以上に鋭敏化させられているに違いない。
それを熟知しているかの様に触手は激しくイボだらけの表皮を擦り付け、イボから分泌した粘液を振りまき更に蠕動効果を強めてくる。
抗おうとしても怒涛の如く煮え滾る桃色マグマが極太触手のピストン運動の一回一回ごとに股間デルタから脳髄に向けて押し寄せ、思考も理性も蕩け、快感も苦痛も超越した『切なさ』としか表現しようのない感覚に彼女の全身が支配されてゆく。
「ふっ…ふわっっ!!? あふぅぅーーー!!! ぁおおおお、おおおおおぅ、いっ、いやぁああああああぁぁああぁぁーーーーーーーーーっっっっ!!!!?!」
そして具現化した悪意… 触手の体液が一気に膨張し子宮を圧迫した先端部から爆発的な勢いと量とで迸った。
子宮壁を灼き穢されるような灼熱感とおぞましさの混合物が彼女の全身を駆け巡り、同時に彼女の意識は過去に経験した事の無い巨大なオルガスムスの濁流に呑みこまれ、淫獄の汚泥に沈んだ。
「ぐっ!? うくっ…! かはっ……ふひっ……あ……かっ……!!?」
煮凝ったような熱い鈍痛と被った暴虐の消耗が蓄積し強張った下半身から襲った激痛が、おぞましい法悦によって沈められた汚泥の中から彼女の意識を揺り動かす。
「イヒヒヒヒッ!お目覚めかいサフィーネたん〜? ダメだよぉ〜〜 まだ終わってないんだから勝手におネンネしちゃ♪ まっ、寝顔はチョーカワイかったよぅ〜〜イヒヒッ!!」
「ダ‥ゴンッ…! ぐっ⁉︎ うぐっ…!! はくぅぅ〜〜〜ッッ………ぐっっっ!!?」
不快な猫なで声、右膝から下がギリギリと何か剛力に引きずられるような感覚が完全に彼女を覚醒させた。
周囲の明るさにさして変化は感じられず、おそらく意識を喪っていたのは精々数分らしい。
同時に全身のあらゆる場所から灼熱の苦痛が押し寄せ、同時にあの凄まじい絶頂を迎えて尚も抜けきらない性の疼きが胸と股間部一帯から脳幹を刺し苛み苦鳴が漏れた。
「ンぐっ…うぅぅっ!? き、きさ…まっ…! 何をっ…す‥ グゥゥッ!! あぐぅっ‥やめ‥ろぉぉぉぉぉ!!!」
霞む視界が捉えたのは非対称の目玉をギラつかせ醜悪に嗤う魔人ダゴンゴースと、己の右脚に何本も絡みつき強引に中空に引き上げようとするローブ型外皮の内側から繰り出されたダゴンの触手群だった。
「うっ…! ンあぁぁ〜〜〜〜っっっっ!!?」
「ほらほらぁ〜〜♪ 恥ずかしがらずにぃ〜 そのカッコイイあんよをもっとガバ〜ッと開いてよサフィーネたん〜〜♪」
「う…くぅっ!? んんんんんーーーーーっっっ!!!」
彼女の右側から触手を操り力任せにいわゆる『片足立ち』姿勢を強要してくるダゴン。
「クク!一段とセクシーなポーズになったじゃないかサフィーネ? 股のピカピカ光ってるドスケベマークもお汁が垂れ流しのマ◯コも丸見えだぞ? おやおや〜 胸のクリスタルも随分と綺麗になってるじゃないか、その乳首ツンツンの下品なピンクマダラおっぱいが余程気持ちいいと見えるな? くははははっ!!!」
「ぐっ…うぅぅ…! こん‥な真似をっ… したっ…てっ… 私がっ なに…か貴様‥らの言うことをきく…と、でもっ…おもっ…ンぅぅぅっ!?」
正面に立ち、全身を淫毒に冒されている事を隠す術もない彼女の全身を舐めるように見遣りながら楽しげに嘲笑うヴァンピルゴースに向け、彼女は尚も抵抗の意思を示す。
それは抵抗を示すと同時、何らかのリアクションを引き出して少しでも情報を得るためだ。
実際、この性処刑なるリンチ行為が一体何を企図したものなのか、単なる暴力・陵辱行為の為だけに背後のあの淫魔女王がここまで大掛かりで手の込んだ真似をするものなのか……その意図すらも判然としていないのだ。
半ば以上朦朧としている意識でも、幼少時から叩き込まれた退魔の巫女戦士としての鉄則を彼女は忘れてはいなかった。そして無論、その情報を持って生きて帰るつもりだった。
「それは貴様次第だろうノヴァ・サフィーネ? ではいつまでそのお高くとまった態度が保つか、ひとつコレで試してくれるわ…ククク!」
予定調和めいた台詞と共に漆黒の蝙蝠魔人が手にする長剣が不気味な紫燐光とスパークを放ち、それは瞬く間に太く長大な鞭へと変貌した。
黄金色に染まりつつある海岸に鋭く重い打撃音が連続で響き続ける。
「ぐああああああああッッッ————ッッッ!!!! うぁ!ああぁぁ… くぅう、はぁうぅぅぅぅーーーー!!!」
「クク!減らず口が停まったな? どうした青の守護天使様‥まだ一〇回かそこらだぞ? ほらもう一発だっっ!!」
サディスティックな狂笑の反響と共に奮われたムチが大気を切り裂きながら地面を這うようにして伸び、毒蛇が鎌首をもたげるようにして先端がホップアップする。
そして、その先端部は正確に拘束具と触手で片足立ち姿勢を強いられたままのサフィーネのもっともデリケートな部分を捉えた。
「ぐあああッッ??! ああああぁぁッッッ———ッッッ!!!」
複数の淫毒に性感帯を冒され、煮え滾るような灼熱感とどうしようもない程に疼き心ならずも愛蜜を噴き出し続ける秘部スリットでまたも鋭く打撃音が響く。
「ああああっ!!! た、たまらない〜〜〜っっっ たまらないよぉぉぉ〜〜〜っっっ!!!! あのクールビューティな女王様のサフィーネたんがっ! ボっ、ボクのレイラたんがお◯んこをムチ打ちされて、あんなにカワイくアンアン鳴いてるんだよぉ〜〜 ヴァンピル〜〜〜!!!?」
「クク! 本当に貴様はこいつのする事ならなんでもイイんだな? そんなに良ければそれだけ触手が有るんだ、貴様もやればよかろう?」
偏執的な興奮による歓喜の絶叫を上げるダゴンに向け、サフィーネへの次の一撃を狙いながらヴァンピルが返す。
「いやいやぁ〜〜♪ キミのムチ打ちプレイはムチ打ちプレイでジックリ鑑賞したいのさぁ〜〜♪ 上手いもんだねぇ? イヒヒヒッ!!」
「お褒めに預かり光栄だな? ククッ! ではご要望に応えんとなあ〜 ほらファンからのリクエストだぞ? もっと可愛くブザマに鳴いてみせろっっ!!」
「きゃあああッッッ!!! うああ…………ああ…… かっ…かはっっ…あああぁぁ…んんっ…んンンン〜〜〜〜!!?」
今度は上方向から襲いかかってきた鞭に肉芽部分を打ち据えられたサフィーネの咽喉からの苦鳴がオクターブを上げた。
一方的な暴虐に晒されるしかない戦女神の苦鳴に嗜虐心を煽られ、ヴァンピルゴースの鞭の動きは激しさを増す。
「やっ…やぁぁああぁ… あぁんっ! あっ…ああああぁぁぁ…‥ あ、ぁぁぁぁぁん……」
「ンンン〜〜〜? な〜んかサフィーネたんてばムチ打ちされて気持ち良くなってるんじゃない〜〜? 段々声が甘くなってきてるよぉ〜? ヒヒ!」
「ンはぁぁぁっ……はぁはぁぁぁぁぁあん……だ、誰がぁああんんっ……イッッちゃ……ふぁああっ…あああぁぁぁぁぁぁっ!!?」
「ほ〜〜らやっぱり気持ちよさそうだよぉ〜〜 そうじゃないかと思ってたんだ♪ マゾマゾクイーンのマゾっ娘レイちゃん確定ぃ〜♪ イヒヒヒッ!!」
数十回に及んだ打撃音がようやく止んだとき、サフィーネの股間デルタ一帶から左右の内股部分は無数のムチ跡で無残な有様となっており神々しい輝きを湛えていたプラチナの双眸にも淫毒が廻ったのか赤黒い濁りが生じ、その美肢体は時折細かな痙攣を見せるのみだった。
ダゴンの下劣な嘲りにも反応を見せず、苦しげに開かれた口からは荒い吐息と細い喘ぎとが漏れるのみだった。
「は、ぁは…ふうぅぅぅう~~ッッ! んふぁぁぁ…ぁぁぁぁ…ぁぁ…っ あ、熱…いぃぃ…… な…にっ…これ…ぇぇぇ」
その無残に蹂躙された股間の秘裂とその内側に生じたのは凄まじく熱く、そして甘美とも表現できるそれまでとは明らかに異質の熱塊…
その正体不明の熱塊が急速にサフィーネの全身を冒し始めた。
「俺のムチの味はどうだサフィーネ、まだまだ足りぬか? ん? ククク〜〜ッ!!」
「あくっ…あふぅぅぅ…げッ…ゲスッ…が…っ!! ぜっ、絶対負けはしないわコウモリ野郎ッ!! ああぁ、ぁあん、ああんん、ぁっ、あっ、ぅんん~~~!!」
自らが痛めつけた獲物の様子を勝ち誇りながら窺ってくるヴァンピルへ向け、気丈に反駁するサフィーネだったがその言葉も甘い喘ぎに断ち切られてしまう。
それだけでなく、体の奥底で生じた異形の灼熱感が全身の隅々までを覆い尽くしてくる。
「ほほう? ま、それでこそ守護天使ノヴァ・サフィーネの面目躍如といったところだなぁ? 貴様が満足するまで付き合ってやりたいところだが…さて、そろそろかな?」
「ヒヒ! そうだねぇ〜〜♪ もうそろそろだねぇ〜〜」
二体の悪鬼はそんな彼女を襲う正体不明な感覚の存在を見透かした様に、思わせぶりな会話を交わす。
「こ…こいつ…らっ…いっ、一体何…をっ…云って…!?」
明らかに自分の身体を襲う異常の正体を知っている事が明白な、聞こえよがしなやり取りに焦燥の水位が更に上がるがどうする事も出来ない。
「くっ…⁉︎ かっ…‥はぁぁぁぁーーーーっっっ!!?」
「どうしたんだいサフィーネたん? なんだか身体が光ってるよぉ〜〜? キヒヒヒッ!」
そして、突然それが訪れた。
彼女の全身から青白い輝きの粒子が至る所から噴き出し、あたかもスクリーンのような光の粒子膜の中に随所でスパークが錯綜する。
「ぐああああああああッッッ————ッッッッ!!!! くッ、苦しいィィィッッ———ッッッ!!!!」
「クク!どうしたノヴァ・サフィーネよ? 何やら姿が揺らいでいるようだが具合でも悪いのか? ふははははっ!!!」
「なっ…!!? こっ…これっ…はぁぁぁぁぁぁーーーーーっっっ!!? わっ、私の…身体っ…がっ、すっ…透け‥てぇぇぇーーーっっっ!!?!」
身体の内外から透明の無数の手が全身を引き千切ろうとしてくる様な、凄まじい全方向への衝撃と新たな苦痛、そして猛烈な全身弛緩が襲いかかってくる。
その苦痛に喘ぐ彼女の視界に入った自身の左肩と腕… そこが薄紙を剥かれる様に色彩を淡く変えながら透明度を高めながら揺らぐ。あたかも存在感すらも薄めていく様にして。
ーーーーま、まさかっっっ!!? こっ、これはヴァルキュリアフォルムが強制解除させられていると…いうのっ!? ば、馬鹿なっっっ!!?!
ヴァルキュリアフォルムの維持時間は個人差はあるものの、平均して約一〇時間から一二時間とされており、各種の過負荷回避からそれ以上の維持は控えるよう定められている。
緊急時に備え研究はされていたものの、外部からの強制変身解除の手段は今のところ存在しないとされており、またそこまで長時間に渡る超大型イレギュラーとの戦闘も過去に記録されていなかった事から、特に問題にはなっていなかった。
だが、今の彼女はヴァルキュリアフォルムへトランスフォームしてから三時間と経ってはいない、にもかかわらず体内の聖霊エナジーは枯渇しかけヴァルキュリアフォルムは解除させられようとしている。
出現の度合いを高めつつある巨大イレギュラー群、それに対抗可能な人類が持つ数少ない手段の一つであるヴァルキュリアフォルムが悪意を持つ他者の意思に依って自由に解除させられるようにでもなれば、それは重大な危機の発生に他ならない。
ガイア・シールズには他にも彼女達と同様の希少能力を持つ者も居るが、ある程度纏った数を運用可能な組織は更に限られる。
自分たちFKが弱体化し、あのネビュラが巨大化能力を持たせたこの連中のような人間、先刻のような巨大キメラ獣を組織化したら…その先には凄まじい地獄絵図が拡がるだろう。
「あっ…あのっ触‥手にぃ…打ち込まれ…たのはっっ…そ、その為の…ば、媒体……物!? く、くぅうう、ぁ、ぁ、あぅ、あああっっ!!?」
「ひひひ! さっすがサフィーネたんスルドいねぇ〜〜♪ そうだよぉ〜〜 アレはこれからキミ達がいつヴァルキュリアフォルムが解けちゃうかわかんない〜ドッキドキなパーティーグッズさぁぁ〜〜〜♪ 最高だろぉ〜〜〜!! イヒヒヒヒーーーーーッッッッ!!!」
ヴァルキュリアフォルムの維持すら困難な状況に追い込まれ、更なる屈辱と窮地に陥った偏愛する青い戦女神に向け響き渡った触手魔人の嬌声が、最悪の答え合わせを為した。
「……と、いうわけだサフィーネ。なんであの女がこんな回りくどい事をさせるのかは知らんが、まあこれはこれで良い見世物だな? フハハハハハハッッッッ!!!!」
悪の奸計暴虐…そして生体実験に屈し、遂にその神々しく雄々しい姿すらも奪われてゆく青き戦女神に向け、一際高くヴァンピルゴースが邪悪な嘲笑を被せる。
「お…のれっ…! かっ…かはっ!!? んああああぅっ!! ぁっあつ、だ、だめ、いやぁぁあああああぁぁぁぁーーーーーーーーーっっっっっ!!!?!」
響き渡るサフィーネの絶叫と共に輝きが一気に膨張し、渦巻くようにプラズマ光の粒子が舞い踊る。
名も無い海岸に出現した超新星の光が消えたとき、そこにノヴァ・サフィーネの姿は無かった。
「いたいたぁ♪ レイラたんみ〜〜っけ♪」
海岸の一隅に並び立つ二つの人影。その一方は長身の優男風、もう一方は肥満気味の大柄な体格の男だった。
二人の男の視線の先に存在するのは波打ち際でうつ伏せに倒れ込み、ピクリとも動かない長身の若い女性の姿だった。
艶やかな光沢を湛える紺碧のマントに浮かぶシルエットからも、その乱れたワインレッドのポニーテールの持ち主が均整のとれた絶妙なプロポーションだとわかる。
「ほう? 変身の解けた姿か、もしかしたら素っ裸かと思っていたが… クク! まだナイトレイラの姿は保っているとは大したものだな? 流石は名門対魔チームフェアリッシュナイツの副長と言っておくか、ふふ!」
優男が薄笑う通りマントに加え肘上までのオベラグローブ、太腿半ば以上のサイハイブーツ、肩のプロテクター…それらが鮮やかな紺碧色ベースで統一され、どこか中世騎士を連想させながらもスタイリッシュなコスチューム… それが誰かは間違えようもない。
「へへ、ゲームに出てくるHなくノ一みたいなカッコしてるかも〜ってちょっと期待してたんだけどなぁ〜〜 こいつら元はどっかの忍者なんだろぉ?残念!ヒヒッ!」
「さすがにそう貴様の趣味通りな格好とはいかんだろう? リッターフォルムで我慢しろよ、ふふ…」
敗北し、海浜に倒れ伏した姿を嘲笑う声にも完全に意識を失っているのだろう美戦士は何の反応も示さない。
「イヒヒ!ほうらレイラたん、十分運動したしぃ〜お部屋に帰る時間だヨォ〜〜」
肥満体が気味の悪い猫撫で声で無造作に近寄るとレイラの身体をいやらしくまさぐりながら抱き起こし、舌なめずりしながらシャープなラインの瓜実顔を覗き込む。
レイラの気丈そうな硬質の美貌は青白く血の気を喪い、左右の切れ長の瞼は固く閉じられ僅かに開かれた口から苦しげに途切れ途切れ漏れる吐息だけが唯一の反応だった。
「クク! まあ待てよ、折角のサンセットビーチだ‥ 愛しのレイラと暫く海岸デートと洒落込んできてはどうだ? 俺は先に戻るが」
今にもレイラの顔を舐め回しそうな肥満体の相方に向け、薄笑いを続けながら優男が邪悪な提案を出した。
「ん〜〜? いいのかい、ボクだけ楽しんじゃってさぁ」
肥満体男はレイラの秀麗なマスクに粘っこい視線を張り付かせたまま、卑猥な歓喜と期待の濃厚成分を隠そうともしない声音で返す。
「構わん、俺の楽しみは白い方にでも取って置くさククク! それにせっかく用意したデートスポットを使ってみたいんだろう? 知っているぞ」
「へへ! お見通しか? じゃあ、お言葉に甘えて楽しませてもらうよぉ」
「ああ、好きにしろ」
言い捨てて優男は失神したレイラの肢体をお姫様抱っこスタイルで抱え上げ、醜悪にニタつく肥満男に背を向けた。
「さっ、これからは二人きりの時間だよぉ〜〜♪ たっぷり慈しんであげるからねぇぇ〜〜〜 ボクの大事な聖雷の女王さまぁぁ〜〜〜!」
垂れ落ちる涎を拭おうともせず、肥満男はぐふぐふと笑いながら偏愛する美戦士の傷ついた肢体を愛おしそうに抱え直し、ゆっくりと夕陽に染まる砂上を歩み始めた。
To Be Continued?
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