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ヴァニラアイス2
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S.T.KNIGHTS ミッション 「不可侵の協定を破って侵入した獣人に制裁を加えよ」後編

高速で移動する舜にパンチを繰り出すイグード。しかし攻撃は舜に掠りもしない。

響の演奏によって大幅にステータスの上がった今の舜にはイグードの攻撃は止まって見える。

舜は巧みにヒット&アウェイを繰り返し、着実にイグードへ斬撃を加え、ダメージを与えていく。


イグード「はあ…はあ…オレンジの野郎は無視だ…!水色のやつを早く叩かねえと…」

ダメージを多少受けること覚悟で舜の攻撃は無視、イグードはチェロを演奏する響の方へと近づいていく。

演奏中の響は無防備そのものだ。響は自分の演奏に集中している。だがこの集中力こそ響の能力を最大限に発揮する要素だ。

響が良い演奏をすればするほど、それに比例して大きなバフ効果を味方に付与することができる。響とは初めて組む舜もそのことは直感で理解している。

だからこそ響の演奏を止められるわけにはいかない。


舜「させるかよ!!」

舜の攻撃がイグードの足に集中する。

舜 (何としてもコイツの動きを止めなければ…!)


ズバっ!ズバズバっ!!

舜の双剣の斬撃で、とうとうイグードは片膝をついてしまう。


イグード「ぐうあああ!!くっ…ゴミどもが…ちょ…調子に乗ってんじゃねえぞ!!」


イグードは怒りに任せて腕を振り回すがリズムに乗る舜には一向に当たらない。


舜「当たるかよ♫そんな攻撃!」

響の演奏によるバフ効果でますます動きにキレがでる舜。


響 (すごい…舜センパイ…ますますステップのリズムが上がっていく…!…)

テンポのいい曲と舜の華麗なステップがピタリと合っているような感覚。響はゾクゾクと鳥肌が立った。


舜「もっと…もっとスピードを上げるぜ🎶」

さらに舜は加速。攻撃のスピードを上げていく。イグードも応戦するが、トータルでダメージを多く削られているのはイグードの方だ。


舜「響!もっと激しくいくぜっ♬」

響 (そんな…僕の方がリードされてる…?舜センパイのリズムに僕がついていってる!?認めない!!負けるものか!音楽では誰にも負けないぞ!)

響も負けじとより激しく華やかな演奏を展開していく。


響 (ああ…こんな心が躍るセッション…今までしたことがない…心地いい…もっとこの瞬間を楽しみたい…!さあ…!!ここからがこの曲の一番盛り上がるところだ!!)

一層に感情を込めて演奏する響。

響 (この演奏に全てをかける…!)


舜「サイコーだぜ、響!!さあ!そろそろ終幕といこうぜ♬ストームダンス!!」

舜は軽やかなダンスを踊っているかのようにイグードを圧倒。


極限まで研ぎ澄まされた感覚、それが気持ちよくなってる響。

ここから響の妄想タイムが始まる。


響「しゅ…舜センパイ……!」

舜はいつの間にか響の背後に回って抱きつかれていた。

舜「響…最高だったぜ…お前の演奏…すごく俺の心に響いたよ…」

響「センパイ…まさかこんなに…僕の演奏についてこれるなんて…いや、それどころか…僕はセンパイのリズムについていくのが精一杯だった…」

舜「そんなことねえって…お前の演奏があったからこそ…ここまでの力が出せたんだぜ…」

そう言って響の体を愛撫する舜。

響「ちょ…センパイ…変なとこ…触らないで…」

舜「これだけ熱く、激しく、ノって踊れたのは初めてだぜ…お前とは相性が良さそうだな…」

舜の左手が響の股間を揉み解す。

響「ま…待って…センパイ…アっ!」

舜「ビンビンに勃ってるじゃねえか…響って案外可愛いな…」

響「や…やめてえん…ハアハア…そ…そんなに触られたら…僕…ああ…♡」

限界まで膨張した響の股間。

やがて絶頂に達する。

気持ち良さで意識が朦朧としている時に、うっすらと舜の声が聞こえてきた。


舜「おい!響!…ちょ…どうなってんだ…?…おい響!目を覚ませよ!」

必死な舜の声で響は我に返った。


響「えっ!?…僕は何を…」

目の前には舜の心配そうな顔。

そして少し離れたところにはイグードが既に舌をだらりと垂れて気を失ったまま倒れていた。


舜「俺たちは勝ったんだよ!あの獣人に!心配したぜ…せっかくあいつを倒したのに、お前気が狂ったように演奏したままなんだからさあ…」

と言って舜は視線を下げた。


その時初めて響はパンツの中が生暖かいべっとりとした液体に塗れていることに気づいた。


響「しゅ…舜センパイ…ぼ…僕に何をしたんですか…へ…ヘンタイ!」

舜「ちょっと待て!お前が勝手に気持ちよくなってひとりでイッたんだろうが!」


この後もしばらく響の被害妄想に対処していた舜だが、「ハッ」と気配に気づいて振り返った。



イグード「ゴ…ゴミどもが……ゆ…許さねえ……」

イグードがゆらりと立ち上がっていた。


舜「嘘だろ…どんだけタフなんだ…」(まずい…!)

もう2人との力を出し切ってヘトヘトだった。

反撃の能力など残ってはいない。


イグードは腕をブンと振り上げた。


その時だった。


突如木陰から飛び出してきたもう1人の小柄な獣人。

その獣人が目にも止まらぬ速さで、手刀でイグードを背中から突き刺されてしまう。


イグード「げふっ!!…うぐ…き…貴様……アドナ…」


アドナと呼ばれた少年は艶のいい褐色の健康的な肌、明るい茶色の髪にライオンの尻尾がついた少年獣人だ。






イグードの背中に突き刺さった手刀を引っこ抜くとアドナは大量の返り血を浴びた。


アドナ「アドナはフオンブンシを裁きにきたんだゾ!!獣人王サマの命令だ!イグード、お前を始末するゾ!」


さらにアドナがもう一撃加えると、イグードは力尽きてその場に倒れた。


アドナ「人間とのヘイワをミダス奴はアドナ大っ嫌いだゾ!」


舜「お…お前は…アドナ……!」

舜はその獣人少年とは面識があった。獣人との戦いに休戦協定が結ばれるまではお互い全力でぶつかり合ったのだ。


アドナ「久しぶりだナ!シュン!ユウは元気にしてるか!?また手合わせしたいナ!!」

アドナは豪快にニカっと笑ったが、舜はコイツらとの戦いは二度とゴメンだという風に苦笑いをする。


その時まだ響は戦士に選ばれてなかったので知らないが、先の獣人大戦の時はこのアドナに随分と苦しめられた。


そうしていると一羽のフクロウが徐にアドナの肩にとまった。


フクロウ「この度の獣人イグードによる一方的な領土侵入…心からお詫びいたします。」


響「ふ…フクロウがしゃべった…!」


フクロウ「僕は獣人王の使いです。このフクロウの体を借りて喋っています。イグードは今の穏健派の獣人王様の政権が気に入らないらしく、以前から目をつけていた反乱分子。現獣人王様に人間界との和平を乱す意図はありません。」


響「待ってください!勝手に侵入してきた獣人をそちらで勝手に裁き下し、侵入する意図はありませんでした、許してください、で通ると思ってるんですか!?」


舜「ああ、響のいう通りだな。見ろよこの破壊された村…まあ俺たちだけだったらまだしも…この村のみんなは相当の被害を被ってんだぜ!?」


フクロウ「ええ…仰ることはわかります…こ…ここは…何とかお互いが納得するような…交渉を…」


フクロウが言葉を選びまごまごしていると、アドナはブンと元気よく手を上げた。


アドナ「ハイ!!アドナに考えがあるゾ!!」

と大きな声で叫んだ。


アドナ「アドナはユウ達のお手伝いをするゾ!!」

一同はポカーンとする中、アドナのお尻の尻尾だけがフリフリと楽しそうに振られている。


フクロウ「え…えーっと…アドナ…どういう意味ですか?」


アドナ「アドナはユウ達の仲間になって悪い奴をやっつけるゾ!!イグードが壊しちゃった村…そのセキニンをアドナがとるゾ!!」


舜「なっ!」

響「ええ〜!僕たちは休戦中とはいえ、敵同士なのでは…」


フクロウ「…アドナ…またあなたは思いつきで勝手なことを…獣人王さまにも諮ってないのに…」


響「ま…まさか!!味方のふりして油断させといて暴れ回ろうって算段じゃないでしょうね!?」


アドナ「アドナは自ら人質となるゾ!何かイケナイ事をした時は、その時はアドナを殺せばいいゾ!!とりあえずアドナは今からシュン達に同行し、ホワイトさんに謝りにいくゾ!!」


舜「え…ええ…!?無茶苦茶だな…」


フクロウ「と、とりあえず…我々が話し合いをしなければならない状況なのは事実。一度あなた方の本部にお邪魔させていただいてよろしいでしょうか?必要であれば縛っていただいても大丈夫です。」


舜「いやあ…流石にそこまではしねえけど…」

アドナとは激しく戦ったからわかるのだが、このアドナという少年はとにかく真っ直ぐで嘘をついたり騙したりするタイプではない。舜は本部に一応連絡を入れて同行を許可した。


アドナ「というわけで、シュン!水色のやつ!よろしくナ!!」


響「僕は水色のやつじゃなくて響です、ひ・び・き!!」


というわけで不安しか感じない舜だったが、とりあえず、


ミッションコンプリート!


獣人アドナが一時的に仲間になった!

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