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ハルカナ
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誘惑☆デート #21 ~フードコートにて~

#21 「せぇ~んぱい? ポテト……美味しいですかぁ~?」  顎に手を添え肘をテーブルに付いた格好であなたを意地悪そうな目で見る七穂。テーブルの上だけを見れば何の変哲もない食事風景しか映らないが、ふとテーブルの下を覗き込むとそれがただの食事風景ではない事に気付く事が出来る。 「フフフ♥ どうしましたぁ? なんか……顔が真っ赤になってますけどぉ……。何処かカラダのお加減悪いですかぁ?」  テーブルの下で足を組む体勢で座っている七穂……  左足の太腿の上に重なる様に乗っている七穂の右足はサンダルが脱ぎ捨てられており、自ら裸足になる事をヨシとしながらテーブルの下で何かを探すようにふらついて怪しい動きを取っていた。  そしてあなたが口にポテトスティックを頬張るタイミングに合わせて、その足をあなたの股の間に侵入させズボン越しに内太腿をスリスリと触ってきたのだ。  テーブルは食事や休憩をする為だけに用意されている簡易的なモノである為さほど大きくはない。で、あるから……向かい合って座っている七穂との距離も大して離れてはいない。  それ故、別段脚が長くなくても少しこちらに足を伸ばせば足先は簡単に届いてしまう……。例え七穂の様にテーブル下で足を組む様な格好になっていても……少し膝を伸ばせばあなたの座る位置に足を届かせるのは容易な事なのである。  最初は、体勢を変える際にたまたま足が当たってしまったのでは? と解釈しようとしたが、七穂の足はあなたの内太腿に触れた後はそのままその場に居座り続け、足の指を器用に動かしてまるで愛撫するかのように脚の付け根近辺を摩ってきている。  その行動は時間を追うごとにエスカレートしていき、彼女がコレを故意に行ってきているのだということに気付かされる。 「フフフ♥ ジーンズの生地って……ザラザラしてて案外素足で触るの気持ち良いんですよねぇ~♥」  もはや足を向かわせている事を悪びれもしなくなったのか……七穂は足を上下に動かして擦っている感想を堂々とあなたに告げ、テーブルに肩肘をついた格好のまま手に摘まんだポテトを口に運びニヤリとした笑みを携えてあなたの困り顔を楽しむように眺めている。  ズボンにジーンズを着てきたことが幸いしてか、七穂の足に触られているという感触は布一枚隔てた感触に落ち着いてくれている為それほど性的な欲求を掻き立てるには至らないが……しかし、これはこれで、その“布一枚”が無ければ七穂の生足を直接味わえたはずなのに……というもどかしさを生んでしまう。  生々しく指を蠢かせてあなたの内太腿をくすぐる様に触ってくる七穂の素足……  その足はテーブルの下を覗けばしっかり視界に納められるだろうが……残念な事に彼女の足が触れている箇所に視線を落とそうとしてもあなたの太腿と顔の間にはテーブルという無機質な遮り板がある為そのままでは見る事は叶わない。  だったらせめて手でその癖の悪い足を捕まえてくすぐって仕置きだけでもしてやろう……と思うのだが、それはさせまいと七穂が先手を打ってあなたに言葉で釘を刺してくる。 「テーブルの下に手を運ぼうとしたら……それだけで約束を破った事にしますからね?」  約束を破った事にする……それはつまり手を出したのと同じ意味になるだろう。  足に触りもしないで手を出したことにされるなんて……それは流石に過剰な判定ではないか? と思いはするのだが、罰を受ける身であるあなたにこのデートのルールをとやかく言う資格はない。だからここは黙って従う以外にないのだ。なにせ、こんな事で今までの我慢が無駄になるのは目も当てられないのだから……。 「そうそう♥ 手はテーブルの上に出したままで……大人しくハンバーガーでも食べて私のセクハラに耐えていてください? そのハンバーガーを食べ終えたら……解放してあげますから♥」  そのように言いつつ七穂は右足を巧みに動かしてあなたの内太腿を焦らすようにくすぐり始める。  布越しではあるのだが、七穂の足指がコチョコチョ動いて刺激してきているのが分かる。  もしもこの刺激が布越しでなく肌に直であったなら……どれだけの性欲を掻き立てられたか想像すら出来ない。  しかし、ジーンズを履いているからこそ七穂の指の感触が良い具合にぼやかされ、彼女の足指の大きさや触り心地などの妄想を余計に掻き立てられる。  こんな感触かな? それともこんな触り心地? 体温はどれくらいだろうか? 指の柔らかさは……??  などと、直に触られていないからこそ余計に妄想が捗ってしまう。そして妄想が捗るという事は、実際にその妄想がどれほど正しく的を得ているのか確かめたくなってしまう。  しかし手をテーブルの下にさげる事も、テーブルの裏を覗く事も許されていない。だから確認する事は出来ない……。それがもどかしくて、あなたは歯痒い思いに苛まれてしまう。 「フフフ♥ 私……足の指使いが上手いでしょ? 行儀悪いですけど、足で箸も握れたことあるんですよぉ? 凄いでしょ♥」  七穂の足指がくすぐる動きを取りながら内太腿を伝って徐々に脚の付け根の方まで迫ってくる。  このまま先まで行き着くと、性的急所の部位まで足指の刺激が届く事になってしまう……そうなると、例え布越しに触られているとはいえ性的興奮に繋がる刺激が送られる事になってしまう。  しかも手の指の様に動かせる七穂の足指だ……それが股間をまさぐってくれば、あなたはたちまちに色欲に支配される事となるだろう。  人は少ないとはいえこんな公衆の面前でそのような興奮に当てられれば……もはやテーブルから立ち上がる事も出来なくなりそうだ。  内太腿の刺激だけでもヤバイと思っているのに……性的部位を直接触られるのは…… 「おっと……これ以上触ると先輩の野性部分が目覚めちゃいますよね? 危ない危ない……っと♥」  下腹部の奥に熱い血液が溜まりつつあるのを感じながら自制が利かなくなることに危機感を覚えていたあなたに……七穂はワザとらしく意地悪な言葉を投げかけ、股間の直前まで進んでいた足を引き帰えらせていく。  危機感を覚えつつも多少の期待もしてしまっていたあなたは、その引き下がっていく足の感触に思わず「あぁ……」と情けない声を上げさせられてしまう。 「うん? 何ですかぁ? 先輩ってば……そんな残念そうな声漏らして~♥ もしかして~~? ホントは私の足に……このまま先も触られたかった……とか思ってんじゃないでしょうねぇ?」  七穂に図星を突かれ急激に恥ずかしさを覚えたあなたは、頬を真っ赤に染めながら必死に首を横に振ってその言葉を否定する。  すると七穂は「本当ですかぁ~?」と零しつつ怪しむような目であなたを睨んで、下へさげようとしていた足をピタリと内太腿の中央辺りで止める。 「先輩は隠れスケベさんだからなぁ~? 本当は私にこんなトコでこんなイジメ方されて……心の中では喜んでるんじゃないですかぁ~?」  止まった足が再び脚の付け根へ向かってトコトコと内太腿の上を歩き始める。  その刺激は布越しであるにもかかわらず先程よりも鮮明で……まるで七穂の足指に直接触られているかのような錯覚さえ生み出している。 「アハ♥ ビクッ! ビクッ! って……先輩……反応、可愛い♥」  徐々に上へ上へと登ってくる七穂の足指達……  内太腿の筋をよじ登るかのように指で挟んで登ってくる七穂の足指は、際どい所に近づくにつれおぞましい程のもどかしさを植え付けていく。  このまま触られたら正気を保てなくなりそうで怖い……でも、もっと奥の方までこの指に触られたい……。  怖いから手で払い除けたいと思う気持ちもあるけど……今すぐにズボンを脱いでその指に肌を直接触られたい……という相反する思いがぶつかり合って喧嘩している。  ムズムズする……くすぐったい……股間が熱くなっていく……頭も熱を帯び始めてボーっとなっていく。  下腹部がジュクジュクしてもどかしさを感じる。  このまま股間を触られたら……このまま触られたら……そのいやらしい足指で……あの部位を触られたら…… 「先輩は……私に……こんな風にエッチな意地悪されるの……嫌いじゃないですか?」  高まっていく期待と興奮に頭は真っ白に染まりそうになっているあなたに、七穂は何やら切なそうな表情を浮かべてそのような質問を投げかけて来る。  七穂の足指はとうとう内太腿の付け根である股間の部位まで辿り着きそうになっていた。  あと数センチ登ってくれば恥骨の端を触られるくらいの位置まで足指が迫り、いよいよ興奮の血潮が股間の中央に集められソコの体温を急上昇させ始めようとすると……そこで再び七穂の足の指は移動するのを止め、その場で足の指をクルクル回すように這わせてあなたの返答を促すような動きをし始めてしまった。  股間の直前の最も敏感な部位を指先で円を描くようになぞられる刺激はあまりにももどかしいこそばゆさを生み、そのもどかしさは同時に“股間を触られたい”と思う欲をこれまで以上に引き出してきた。  欲を満たす直前で寸止めされたかのような七穂の焦らしに流石に我慢の限界を悟ったあなたは、七穂の質問に対して体裁を保とうともせず素直に首を縦に振って“嫌いじゃない”という意志を返してあげた。  すると七穂は満面の笑みを浮かべなおして「そっかぁ~嫌いじゃないんだぁ?」と零し…… 「だったら、こういう意地悪はいかがです?」  と続けて、局部に触る直前まで迫っていた足を一気に引き上げさせていってしまった。  あなたはその無慈悲な撤退に再び「あぁぁ……!!」という声を零し、引いていこうとする七穂の足を引き留めようと股を閉じて足を挟み込むとした。  しかし、七穂の引き上げるスピードの方が僅かに早く、あなたはまんまと彼女の足を取り逃がし左右の膝を虚しくぶつける事しか出来なかった。 「ムフフ♥ 期待通りに触って貰えなくて……残念な気持ちになっちゃったでしょ?」  引き上げていった七穂の足はあなたの足から離れると、脚組み姿勢になっていた体勢を解き普通の座り姿勢へと変え、そのままサンダルを履き直してしまった。  あなたはサンダルを履き直す音が聞こえた事でそれを悟り、七穂がこれ以上のサービスをする気がないのを感じ取り急に火を消されたかのような意気消沈する感覚に苛まれる。 「残念な気持ちになってくれたんなら……ここでのお仕置きは完了です♥ ハンバーガーも食べきった事ですし、ボチボチ次の目的地に向かうとしましょうか♪」  欲を高めるだけ高められて寸止めで行為を終えてしまうとは夢に思わなかった。  正直、意気消沈はしているが七穂に対する欲情は消えることなく下腹部の奥で燻り続けている。  一度点けられ燃え上がってしまった欲情の火は、行為が無くなってすぐに鎮火出来るようなものではない。まだ彼女の足に触られている感覚を思い出しその先を触られたいとウズウズし続けてしまっている。  こんな落ち着かない心持ちで最後まで誘惑に耐えきる自信はまるでない。  正直……今すぐに七穂の身体を覆い込んで押し倒してしまいたいという衝動に駆られてしまっていて……自制が効きそうにない。  まさか、股間を焦らされてそのような感情に陥るとは思いもよらなかった。  このような焦らし方で興奮してしまうとは……想像すらしていなかった。 「忘れてないとは思いますけど……このデートはあくまで先輩に“罰”を与える事が目的なんです。だからこのデートに限っては先輩の期待通りに事は運ばないと理解していてくださいね?」  靴屋での足裏見せの誘惑……  本屋での脇腹触らせの誘惑……  他にも来る途中の電車内での腋見せの誘惑や、寄ってきた店での誘惑……  これらの誘惑に自分は耐えきったのだ……と思っていたあなただったが、耐えきっていたのは表面上だけであったという事が思い知らされる。  その場で手を出さなかったのは確かだが“手を出したいけど出せなかった”という無念な想いは、ずっと心の奥底に蔓延り続けていた。  あの時くすぐればよかった……あの時触って七穂のリアクションを見ればよかった……  そのような後悔の念があなたの忍耐を削り続け、そして今……股間付近への刺激によってその忍耐は崩壊寸前まで追い込まれてしまった。  今だって後悔している。  テーブルの下に手を突っ込んで、素足になった彼女の足を捕まえて無理やりくすぐってしまえばよかった……とか、彼女の足を自分の股間に誘導して無理やり触られたい欲を満たしてしまえばよかった……などと後悔している。  このような心持ちで……次の誘惑を何事もなかったかのように無事にスルー出来るとは到底思えない。  一度火の点いた情欲をどのように鎮火させればいいのか……?  この心臓の高鳴りをどうやって抑えればいいのか……?  あなたはそのコントロールを見失ってしまっている。  何を頼りに自分を建て直せばいいのか……分からなくなってしまっている。  このままではマズい。このまま次に進むのは……絶対に……  と、あなたが自分を見失う勢いで欲に呑み込まれそうになっているのを表情で察した七穂はそれを見て息を一つ吐くと、先程の切なそうな表情を浮かべなおしてあなたに言葉を続けた。 「でも……先輩が……この罰を乗り越える事が出来たなら……今の続きも……してあげなくも……ないんですからね? 続きじゃなくても……私の足を……手で……直接触る事も……許さない訳じゃ……ないですから……」  少し恥ずかしそうにその様に零す七穂にあなたはハッとさせられ、呑み込まれそうになっていた自制心を僅かに取り戻す事が出来た。  そうだ……我慢しなくてはならない理由が自分にはあるじゃないか!  この誘惑を耐え切れば……七穂を自分の好きなようにさせて貰える。そのような約束がされてあったじゃないか!  欲に支配されずに耐え切れば、七穂を自由にしていいというご褒美が今日味わえる手筈になっていたではないか!  自由にしていいという事は……七穂が言うように、さっきの続きをお願いする事も出来るだろうし……それ以上の……もっと“やってみたかった事”も叶えて貰えるという事だ。  散々誘惑されてきたのだから……ヤリたいと思う気持ちは必要以上に膨らみ切っている。  七穂の無防備になった身体を触りたいと思う気持ちははち切れんばかりに高まっている。  ここ数時間を耐え切れば、その気持ちを彼女にぶつける事が出来る。すっかり忘れていたがそのために歯を食いしばって彼女の誘惑を我慢してきた筈だったのだ。  その想いを叶える為には……やはりこの罰を耐えきる以外に道はない。  どんなに欲が爆発しそうになっても、耐え切れなければ我慢した意味がない。  一時の感情に流されて手を出すのは愚かな行為だ……。それはさっき学んだことだった筈だ。  今までがギリギリだったのならこれからは更に気を引き締めて臨めばいい……  全ての誘惑を耐えきって……溜まりに溜まりまくったフラストレーションを彼女の身体で発散して気持ち良くならなければならない!  その為なら誘惑の一つや二つくらい…… 「フフフ♥ やる気が戻った顔になりましたね? それでこそ……やりがいがあるというものです♥」   再び誘惑に立ち向かう意志を奮い立たせたあなたを見て七穂も挑戦的な笑みを浮かべ椅子から立ち上がる。  七穂の言葉によってどうにか昂った感情が収まったあなたは、吐き出してしまいそうになっていた欲を呑み込むかのように今一度息を強く呑み込んで勢いよく席を立つ。  そして、七穂の食べたハンバーガーの包み紙やらジュースのコップやらを自分のトレイに乗せ直すとそれをゴミ箱へと捨てに行き、七穂の元に戻ると戦闘準備は整ったと言わんばかりに手を差し出して彼女の手を強く握り、それをしっかりと引っ張ってフードコートを後にした。 →#22へ


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