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ハルカナ
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誘惑☆デート #35 ~映画館で手を出した仕置き本番・後編~

#35 ――ッっ!!?  その責めが開始されると同時にあなたはあまりの衝撃に言葉を失う。  足元から追加された8本の羽根持ちアームは最初に責めていた2本のアームと合流して合計10本で足裏を責め立てる事となった。  2本の羽根だけであれば単純に2か所のこそばゆさを我慢すればいいだけの話になるが、10本もの羽根が足裏をくすぐるとなれば話は変わってくる。  足裏のいたる箇所が同時に羽根の先っぽでコチョコチョとくすぐられるものだから、どこの刺激に意識を向ければいいか分からず脳が混乱してしまう。  土踏まずやカカトの周囲や足指の付け根などは特にくすぐったさを感じてしまう為そこに意識を奪われがちだが、土踏まずの両サイドだったり足の指の間だったり足の縁をなぞる様な刺激だったりが同時に加えられるともはや何処が一番くすぐったいかなど判断できるはずもない。  結果「足裏全部がくすぐったい!」という結論に至り、あなたはその刺激に爆笑を強制される。 「ムハァ~♥ すっごい数の羽根ですねぇ~。足の裏もワキも……埋め尽くすくらいコチョコチョされてるぅ♪」  足の裏よりも追加されたアームの数は3本と少ないが、ワキの部位を責める合計5本の羽根アーム達のくすぐりもあなたに耐え難いくすぐったさを与え笑いの一因を生み出してしまっている。  腕を降ろす事が出来ない万歳の格好をしている事で伸びきっているワキのライン……  そのワキのラインの中でも刺激されればあなたが絶対にくすぐったいと思える箇所を狙って集中的に羽根達がくすぐってきている。  例えばワキの窪み……  窪みとはいえ腕を限界まで伸ばした格好である為、窪みはもはや窪んでおらずむしろ腋窩の肌は丘状に盛り上がってしまっている。丘状に盛り上がったその腋窩の肌はピンと張る様に伸ばし切っている為か刺激を受け取る神経が緊張してしまい刺激に対してより敏感にさせられている状態だ。  そんな敏感な肌を、追加された3本のアームの羽根が囲む様に狙いを定め、ワキの急所であるその腋窩の肌を羽根先で一斉にくすぐり始めたのだからあなたに笑わないという選択肢は与えられない。  丘の頂上だけを残してワキの膨らみの周囲や麓付近を羽根先でコチョコチョ触られると、そりゃあくすぐったさに耐え兼ねて笑い出してしまうのは当然である。  まるで丘の上が神聖な場所であるかのように敢えて刺激を避けてくすぐりが開始されたが、周りをくすぐられればくすぐられるほど腋窩の中心である丘の頂上の神経は過敏にさせられていく。  そうして笑わされながらも最大の弱点箇所を焦らされ、くすぐったいであろう箇所を更に敏感にさせられたと自覚すると、その思考を読み取ったかのように残った2本のアームの内の1本が丘の頂上に狙いを定めて羽根を動かしながら迫ってくる。  ワキの周囲を触られただけでも笑わされる程のくすぐったさを生んでいたのに、敢えて触らずに避けられ敏感にさせられたワキの急所を今触られればどれだけ狂おしいくすぐったさに襲われるか分かったものではない。だからあなたは必死に「そこはやめてくれ!」と何度も機械に対して制止を促そうとする…… ――ウィィン! ピッ! ……コショッ? コソコソ? コチョコチョ♥ コチョコチョコチョコチョコチョコチョ!!  しかし、心を持たない機械に命乞いの様な制止を求めても聞き入れてもらえる筈はなく、敏感に敏感を重ねられた腋窩の丘の頂上の肌は1本の羽根アームの羽根先によって撫で回されるという暴力を受ける事となった。  その刺激はあなたの想定を軽く上回る程の激しいくすぐったさだった。  くすぐったい! と感じる間もなく……どちらかというと電気刺激を送られたかのように、頭で意識する前に身体が拒否反応を示して勝手に上半身が跳ね上がってしまう。  そして頭が「くすぐったい!」と感知する頃にはあなたの口からはこれまで以上の笑いが絞り取られる勢いで吐き出され、笑う顔もだらしない顔から真剣に苦しむ表情へと変えられて行ってしまう。 「先~輩? くすぐったいですかぁ? 苦しいですかぁ? 機械にコチョコチョされて笑わされるだなんてさぞかしい悔しいでしょうね……私だったらこんな無様な姿を晒すのは耐えられませんよぉ♥」  ワキのくすぐりに狂乱する程の笑いを搾られているあなただが、それに更に輪を掛けてあなたを狂わせる刺激が脇腹から差し込まれる事となる。  羽根とは違った2本の指を模ったようなアーム……  そのアームがワキ同様に伸びきった“脇腹”の肌の上側と下側にそれぞれ1本ずつくすぐる構えを取っていたが……それらはまるで時間でも止まってしまったかのように動かず他の責めの様子を伺う様な仕草を取って見せていた。  しかしそのアーム達も、ワキの刺激が若干落ち付き始めあなたの笑いが少し惰性になってきたと感知すると、いよいよ満を持して登場と言わんばかりにアームに電力が通され脇腹への責めを開始しはじめる。 ――ムニッ♥ ムニュムニュ! クニュクニュクニュクニュクニュ♥  その指の刺激はまるで指圧を受けているかのような揉まれ心地だった。  人差し指を模して作った指があなたの脇腹の皮膚を窪ませるほど強く押し当てられ、肌の奥に隠れて走っている脇腹の神経に指先を到達させる。その神経を直接いじる様に肌奥でグニグニと力強く指先のまさぐりが開始されると、あなたは目を見開くように開け瞳孔を広げこれまで以上に激しく叫ぶような笑いを口から吐き出し始める。  それはもう笑いというにはあまりに激しく荒々しい叫び声であった為、傍から聞けば事件性のある悲鳴の様に聞こえた事だろう。  しかし、この部屋は防音施設が整っている為他者がその声を聞く事はまずない。この叫びを聞くのは機械を操作している七穂以外には居ないのだ。 「アハ♥ 先輩ってば大袈裟ぁ~♪ そんなにワザとらしく“ビクン!”って跳ねてリアクションをして見せなくてもイイのにぃ~♥ 笑い声もなんか必死そうに見えますけど……それも演技かなんかですよね? だって……先輩ってば嘘をついたり約束を破るのが……得意ですもんね?」  脇腹の奥に走っている刺激に弱い神経を痛くなるかくすぐったく思えるかのギリギリの揉み加減でくすぐりを強いていくこの2本指のアームは、あなたが腕を降ろせない事をイイことに好き勝手に脇腹を揉み解し凶悪なくすぐったさをあなたに植え付けていく。  腋や足の裏に与えられる優しい刺激よりも、揉み解す様な刺激の方に弱い脇腹の肌……  それを十分に研究を重ねたうえでそのような責めにしたのか……それとも“あなたがその刺激に弱い”と機械が判断したからそういう責めになっているのかは分からないが、とにかくくすぐりの急所だと思っていた腋よりも脇腹の揉み解しは遥かにハッキリとした笑欲を生み出してあなたを狂わせている。  敏感な肌を優しく撫でられるムズムズしたくすぐったさとはまるで違う……刺激が送られれば無理やり肺に溜め込んでいた酸素を絞り出して笑いに変える……その様な暴力的なくすぐりが脇腹への責めとして際立たせる。  当然、その様な刺激にあなたはこれまで以上の笑いを吐き散らす事になるのだが……  この刺激は単に笑いを誘発させるだけの刺激に留まらない。身体の拒否反応もこれまでとは比べ物にならない勢いで全身の筋肉に勝手に命令を下してしまう。  この刺激に一刻も早く抵抗しなけらばならないと手を降す為の力を腕に回したり、この刺激がヤバイという事を足をバタつかせて知らせなきゃ駄目だと足を振る為の力を足先に回したり……  この刺激から少しでも逃げられればと脇腹を捻るような動きをさせてみたり、上半身を椅子の背もたれにぶつけて暴れようとしてみせたり……  それら全ての行動が今までは頭で意識して身体にやらせようと試みていたが……脇腹の刺激は違う。これらの行動を脳を経由せずに本能で行わせようとしているのだ。  あまりにも苛烈で強烈な刺激である為、身体の防御本能が反射的にそのような判断に踏み出してしまっている。だから、あなたは意識していなくても身体は勝手に拒否し続けてしまっているのだ。 「手や足を暴れさせようとしても無駄ですよぉ? 抵抗できないようにしっかり拘束しちゃっているんですから……。先輩だって無駄だって分かってるでしょ? 暴れたって抵抗なんて出来やしないって……」  七穂の言う通り……頭では理解している。  どんなに辛く苦しくても手足の枷が有る限り絶対に腕を下げたり足をバタつかせたりは出来ない……それは頭ではよく理解しているつもりだ。  しかし、この抵抗はあなたの意思ではなく本能が勝手に起こしている防御反応なのだから止めようがない。  身体がいかに拒否しているかはこの反応を見れば一目瞭然なのだが……七穂はその反応を“無駄な努力”やら“演技”と捉えるだけで理解しようとしない。  そのすれ違いもあなたの絶望に拍車をかける。  自分の苦しみを分かって貰えないという絶望は、あなたを苦しみの果ての更に窯底が有る事をまざまざと知らしめてくる。 「そんなにワザとらしく演技するんだったら……演技できないくらいまで責め立てちゃおっかなぁ~?」  酸欠で視界が朦朧とし思考能力も著しく低下しているあなたに、七穂は更に恐ろしい言葉をあなたに投げかけて来る。  そして笑い狂っているあなたの顔を覗き込むように見つめながらゆっくりと接近し始めると、座っているあなたの太腿の上に跨がって腰を乗せあなたと向かい合うように座り直した。  あなたの苦しむ顔を見つつ頬をピンク色に染め、口から熱い息を吐いて犬の様に呼吸を早めている七穂……その姿は欲情した雌犬の姿そのままだったが、あなたは笑う事に必死でその顔をゆっくり眺める事など出来ていない。  七穂はあなたが笑い苦しんでいる姿に倒錯的な性欲を掻き立てられ興奮してしまっているようだ。  本来ならそのような姿もゆっくりと鑑賞して自分の興奮も掻き立てつつ事に及びたかった……と思いたいのだが、何せ彼女の顔を見る余裕すらない状況で興奮するもしないも無い。あなたはその押し寄せるくすぐりの刺激に苦しみと笑いを吐き出す事しか許されていないのだ。 「では、最後の問題です……」  あなたの太腿に跨って着席した七穂は大胆に股を開いた状態であなたの目の前に座り、怪しい笑みを浮かべながらあなたにそのような言葉をかけ始めた。 「私と見たあの映画の……タイトルは何だったでしょう?」  この期に及んでまだ問題に答えさせようとする気なのか!? あなたは心の中でその様に叫ぶがその言葉は口からは出てこない。出ていくのは笑いと咽る咳だけ…… 「この問題……分からない訳ないですよね? 何度も私も口にしてるし……先輩もチケットを買うときにタイトルを口にしていたのですから……」  勿論タイトルは分かっている。頭の中には言葉が浮かんでいる。だけどその言葉が上手く文章になってくれない。思い浮かんではすぐに笑いによって思考は消し飛ばされ、答えようとするとその答え自体が意識から居なくなってしまう。  笑えば笑う程に思考の能力も落ちていく。記憶の隅に映画のタイトルは浮かぶのだけど、強烈なくすぐったさが身体を駆け巡るとそのタイトルはガラスを割る様に砕け散って行ってしまう。だから答える事が出来ない……答えは分かっているのに……口からそのタイトルが出て行ってくれない。  何度思い出しても……笑いによって記憶の隅にまたその答えが追いやられてしまう。答えたいけど答えられない。どちらにしても笑いが激し過ぎて答えようとしてもまともな言語を喋られるとも思えない。 「チッチッチッチッ……チーーン! はい残念でしたぁ。時間切れでぇ~す♥」  言いたくても言い出せない……その様な葛藤を抱えていると、あなたに答えを口から出せないようにとする為か七穂が勝手に時間切れなどという新要素を加え強制的に答えを言うチャンスをあなたから奪い去ってしまった。  その時間はあまりにも早く……もはや七穂の「早く実際にお仕置きをしてみたい!」という欲がどれだけ強いかを表わすだけの最終問題だったのではないかと疑わしくなる。 「知ってるのに答えなかったという事は~~先輩ってば~~私に直接“こちょこちょ”をして貰いたいって……思っていたって事ですよねぇ?」   あなたの目の前で七穂が両手を構えくすぐるフリを見せつけ始める。  “このいやらしくくねる細指にこれからくすぐられる事になるのか……”その指を見てあなたはその様な言葉を頭に過らせた。  しかし……その言葉を過らせた瞬間は笑いに狂わされているとは思えない程妙に冷静で、一瞬時が止まったかのような錯覚も受けていた。  これ以上笑い苦しむのは嫌だ。死ぬほど苦しくて死ぬほど辛い……  でも、七穂が目の前で見せているこのコチョコチョ動いてる指……その指には、身体を好きに触らせてみたい……。こんなに苦しい思いをしているのだけど、その一瞬はそのような真逆の想いが過ってしまった。  こんな状態でなければ素直に“七穂にくすぐられてみたかった”……と言っていたかもしれない。 しかし、今は生と死の狭間の様な苦しみを彷徨っている最中……とてもその思いを口にする事など出来やしない。  結局、一瞬過ったその想いはくすぐったさによって何処かへ吹き飛ばされ、口からはこれ以上はやめてくれという助けを乞う言葉しか出なくなった。 「だぁ~め♥ こんな簡単な問題も答えようとしないマゾな先輩には、ちゃんとした調教が必要です♥ くすぐりの刺激がいかに苦しいモノなのか……今から直接しっかり分からせてあげます♥」  もう十分に苦しい事は分かった。  これ以上の責め苦は薬品を過剰摂取する行為と何ら変わらない……  正直、最初はくすぐったい刺激を与えられた事に対して僅かに興奮を覚えた。このどうしようもなくムズ痒くて身体を動かして逃げたくなる刺激を……ついに与えられる日が来たかと夢が叶ったかの様な思いにもなれた……  しかし、今はただただ……しんどい。暴れた身体は筋肉疲労を起こし疲労感を感じるし、曲げようとした関節はことごとく痛みを発している。  笑い過ぎた喉も痛い。笑うたびに収縮している横隔膜やその周りの筋肉も悲鳴を上げている。肺はもっと辛い……酸素が上手く取り込めていないのだから常に酸欠を強いられ過呼吸気味に肺を動かし疲労が蓄積し続けている。  これ以上はもう……笑いたくない。これ以上の刺激は……もういらない。  あなたは強くその言葉を頭に過らせるが…… 「脇の下くすぐりの刑執行! そ~ら、笑えーーっ! こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ~~♥」  その想いが七穂に伝わることなく、慈悲も情けもない責めが彼女の手から放たれる事となった。 「こちょこちょこちょこちょ~♥ どうだぁ、くすぐったいだろぉ! 私のコチョグリは滅茶苦茶くすぐったいだろっ! ほらほらぁ!! こちょこちょこちょこちょこちょこちょ~~!!」  ワキと脇腹の間……  羽根アームがくすぐりを行っていない“脇の下”の更に下の部位……  肋骨の下の方が浮き出たその部位に七穂は両手を這わせ、直接指を激しくコチョコチョ動かしてあなたをくすぐり責めにしていく。  そのくすぐったさは脇腹の刺激以上! 正直機械のどんな刺激よりもくすぐったい!  細い指先が素早く肋骨の間に入って隙間の肌をコショコショくすぐっていく。時にはその皮膚を爪の先でガリガリ引っ掻いて強めの刺激をそこに送り込んで来る。または肋骨の骨部分を軽く摘まんでコリコリと揉み解すような刺激を送ってくる……  くすぐったい!  もしかしたら彼女補正や内なる願望が補完しているかもしれないが……それでも七穂の指はくすぐったい! まるでプロのくすぐり師に責められているかのようにくすぐり方が上手い! 「あぁ……良い反応♥ 先輩が私のくすぐりに……めっちゃ笑ってくれてるぅ……♥ ハァハァ……イイ♥ 先輩の笑う顔……凄くイイ♥」  これまで以上の身体のバタつかせ……これまで以上の絶叫するような笑い方……  あなたは力の限り彼女のくすぐりに笑い狂った。  全ての力を出し尽くさんとするように……  ここで果ててもしょうがないと覚悟を決めるように……  口を閉じようとせず自然に任せ大きく開ききり、獣が吠えるかのように激しい笑いを吐き散らし続ける。 「先輩の……笑う姿……スキ♥ 私の為に……笑ってくれる先輩……スキ♥ あうぅ♥ うぅ……」  突然七穂があなたの顔にめがけて自分の顔を接近させた。  そして涎と唾でダラダラになっている唇に己の唇を密着させ濃厚なキスを始めた。  タダでさえ苦しいのに……こんな時にキスなんて……と、一瞬戸惑うが七穂の柔らかい唇が重なるとその文句は意識の遥か彼方へ消え去っていった。  絡み合う舌と舌……いつの間にか機械の方のくすぐりは責めを休止していた。  恐らくセーフティか何かが機能として備わっていたのだろう……これ以上の責めはしてはいけないと勝手に判断したようだ。  だけど七穂のくすぐりは止まっていない。あなたの脇の下をコチョコチョくすぐりながらキスを続けている。  やがて、機械が止まった事を知った七穂は、濃厚なキスを続けながらもワキの窪みや脇腹にも手を這わせくすぐるようになった。  機械の責めが無くなった事で幾分かの苦しさは軽減されたあなただが、羽根で焦らすようにくすぐられたワキを遠慮なく引っ掻き回してくすぐる七穂の責めには結局笑わされる羽目になる。  キスをしながらも口内ではくぐもった笑いが発作の様に湧き上がってくる。  七穂はあなたが苦しくなる瞬間を見越してキスを離したりまたキスを始めたりを繰り返す。  あなたはキスの合間に七穂に自分の笑いを聞かせ、くすぐりがちゃんとくすぐったいという事を彼女に伝える。  七穂はその笑い声を聞いて増々興奮し、自分も堪らなくなったのか無言で右腕を頭上に掲げ片方の腕だけあなたと同じ万歳の格好になって見せた。  そしてあなたの拘束された手に自分の手を重ね握り込むと、今度はキスの代わりに身体を少し捻りボンテージ服の袖から露わになっているワキをあなたの顔に押し付け恥ずかしそうにあなたの反応を待った。  七穂のキレイなワキが……目の前ではなくキスをしたあなたの口元にくっ付けられた。唇には彼女の淫熱に高められたワキの体温が柔らかく感じられる。  ここまでされてやる事は一つだけだ。七穂もこれをやられるのを期待しているに決まっている…… ――ペロッ♥ ペロペロッ♥  口を開いて舌を出したあなたは、その舌先で七穂のワキの肌を味見するように舐め始めた。  舌先に七穂のワキ肌の味が広がる。  汗をかいていたのか塩っぽい味が口内に広がるが、不思議と嫌になるよな味だとは思わなかった。舌先に触れる七穂の肌は、あなたの舌が触れるとピクリと可愛い反応を返し口からは色を帯びた喘ぎ声が漏れ始める。 「あっ♥ はぁぁぁ♥ 先輩の舌がぁ……私の……ワキをチョロチョロ舐め始めたぁ♥ や、やだぁ♥ ゾクゾクして……こしょばくて……ムズムズしちゃうぅぅ♥ ぅ、ふぁぁ……ヒャン♥」  そんな声をあなたに聞かれるのが恥ずかしくなったのか、七穂はあなたにワキを舐めさせながらも自由になっていた左手で再びあなたのワキをコチョコチョとくすぐり始める。  あなたはそのくすぐりに思わず吹き出して七穂のワキに息を吐きかけてしまうが、その吐きかけられた息をも七穂はくすぐったいと感じたのか身体をビクンと仰け反らせる反応を見せた。 「先輩の……ペロペロ……良い♥ 好き♥ 先輩の笑い顔も……スキ♥ 私のコチョコチョで……笑ってくれる先輩……好き♥ 大好き♥♥」  興奮が収まらなくなった七穂は“好き”を連呼し、あなたへの純粋な想いを脳を介さず喋り出すようになった。  その想いは曲がっておらず真っ直で純粋な気持ちであるのは確かだが、彼女の性癖はどうやらあなたによって曲げられてしまったらしく……あなたをくすぐる手をやめる気配を見せない。 「先輩ぃ~? もっと笑って? 私の為に……もっと下品に……笑って? 私のワキを舐めながら……もっとゲラゲラ笑ってよぉ♥ ね?」  あなたは彼女の言葉に誘われるように七穂のワキを舐め続け七穂のくすぐりを受け続けた。 「アハハハハハ♥ 先輩、もっと上の方舐めて~へへへ♥ そっちの方がくすぐったいぃからぁ♥ あひゃ!? ひゃぁあぁ~ん♥」  お互いをお互いがくすぐり合い……そして互いが満足しきったところでこの仕置きは終わりを見せた。  機械の責めが途中で終わったとはいえ七穂のくすぐりは手は抜かれていなかった。  弱点を的確に探り、弱いと思った箇所を効果的にまさぐってくすぐる……そういう本格的な責めを彼女は延々とあなたに行い続けた。  あなたはその責めに何度も大笑いの発作を再発させる事になり、身体の隅から隅まで動かせば激痛が走る程に筋力を消耗させた。  この責めが終わった途端に全ての力が抜けきってしまい、拘束が解かれても椅子から自力で立ち上がる事すら出来なくなっていた。  そんな弱り切ったあなたを見て七穂は、自分がやり過ぎたと自覚し心配そうに眉をひそめてあなたを思いやるが……あなたはそんな彼女に、笑っている間応えられなくて悔しい思いをしていた言葉を彼女に伝えた。 「……七穂の事……好きだよ……。大好きだよ……」と。  その言葉は、出された問題の答えやくすぐり責めの感想などではなく……素直な一言だけだった。  あなたのその言葉を聞き頬を赤く染め上げた七穂は、恥ずかしそうにあなたの真っ直ぐ見つめる視線から顔を横にそらす。しかし、その表情は先程までのドSな彼女とは全くの別人かのようにしおらしく、あなたに何かを求める様に目を閉じて改めて口を尖らせあなたの顔に接近を試みるのだった。  彼女が何を求めているか……その顔を見て分からない訳が無いあなたは、出された唇に吸い付くように自分の唇を重ね……身体を抱き合いながら再び情熱的なキスをした。  キスの後……ベッドに横たわって疲れを癒しているあなたに七穂は寄り添うように寝ころび……そしてこのようにあなたに告げるのだった…… 「本当は……先輩にお仕置きされるの……少しは期待してたんですからね? 次はちゃんと……我慢してくださいよ? でないと……私……欲求不満になっちゃう……かもですよ?」  その言葉を聞き彼女の本心が実は誘惑デートをあなたにクリアして貰いたかったのだという想いであったことを初めて知る。  彼女も……期待してくれていたのだ。あなたにくすぐられる事を……  あなたに“誘惑したお仕置き”をして貰いたいと……心の底では思っていたのだ。  それを知ったあなたは心の中で「今度こそは絶対に!」と想いを固める。  次のデートでは最後まで誘惑に耐えきって……今日やられた仕返しをキッチリ七穂に味あわせてやろう……  それが自分の想いであり……彼女の想いでもあるのだから……  と、その様に固く誓うのだった。 【映画館での誘惑に負けたルート:完】


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