↓手っ取り早くテンプレファイルが欲しい人用(テンプレはパワーポイント形式です。編集の際はお手持ちのパワポか無料のGoogleスライドをご利用下さい。)
昨今、Skebやpixivリクエストなどによって、個人の方がイラストレーターにイラスト制作を依頼する機会は増加したように感じます。
商用イラスト制作の際は殆どの場合、イラスト制作指示書というヤツをクライアント様から受け取ります。指示書にはイラストに関するクライアント様の希望が何やかんやと書き込まれており、これらの情報を元にイラストレーターはイラストをひり出しています。
商用依頼を受けているイラストレーターにとって指示書は無いとヤバいものですが、個人で0から用意するのは面倒な上に「何をどう記載すりゃ良いのか分かんねぇよ」という場合もあるかと思います。
そんな方のために、商用案件でやり取りされている様な指示書をシンプルなデザイン(手抜き)に作り直したものをご用意しました。
商用依頼と遜色ない指示書を用意できれば貴方の理想のイラストを貴方の理想のイラストレーターにひり出させることが出来るかもしれません。
ご用意したテンプレを元に記載内容についてもご説明致しますので、ご興味のある方は是非お付き合い下さいませ。
まず、前項でさんざん”指示書”と言っていたのにテンプレでは”ご依頼書”になっています。これは指示書だと何か偉そうな感じがして嫌だと思う人がいるかもしれないという私の子供みたいな私感に基づいています。別に指示書でも良いので、お気になさらないで下さい。
それではタイトルですが、ここにはご依頼するイラストレーターさんのお名前と描いてもらうものの名前を記載します。
「プロジェクト名:BEAシリーズ」と上図にはありますが、版権イラストを依頼する際には
作品名:エースコ◯バット
等と原作の名前を記載されると良いかと思います。
特にプロジェクトでも何でもない場合は消してしまって構いません。
たかがタイトルではありますが、ここでビシッと宛名まで書かれているとイラストレーターとしては気合が入ります。(※個人の感想です)
ここにはイラストの金額や納期、キャンバスサイズや納品形式などの事務っぽいヤツを書いていきます。
「見ればわかるよ」という感じかと思いますが、勝手ながら箇条書きで各項目についてご説明します。
■プロジェクト・作品名…キャラの原作の作品名やプロジェクト名
■キャラクター名…キャラの名前(とりあえずの仮名でも可)
■使用目的…決まってなければ空欄でも可
(事前にイラストレーターさんに許可を取った範囲の利用目的を記載しましょう)
■金額…おいくら万円で書いてもらうのか。
(Skebやpixivリクエストなど完成時の支払いが保証されているサービスを利用する際は項目ごと消しても良いと思います。)
■発注日…ご依頼書を送った日
(Skebやpixivリクエストなど受けて貰えるかわからないサービスでは空欄か項目ごと消しても良いと思います。)
■納品日…納品して貰う予定の日
(Skebやpixivリクエストなど以下同上
■ キャンバスサイズ…完成イラストのサイズや縦横比に希望があれば書きましょう。
■解像度…良く分からなければ350dpiで大丈夫です。
■ 納品形式…納品してもらいたいファイルの形式を書きましょう。
■レイヤー構成…イラストのレイヤーをどの程度分けてもらいたいかを記載します。
他にもこの段階で記載したい事項などあれば、項目を増やして書いて大丈夫です。
ただし、Skebやpixivリクエストなどの、イラストに関する決定権がイラストレーター側に多くあり、基本的に事前事後のやり取りを禁止しているサービスを利用する場合は、ここにあれこれ記載してもその通りに納品してもらえる保証はありません。
祈りましょう。
私の場合でしたら最大限ご依頼主様のご希望に配慮して制作させて頂k
大変お待たせ致しました。
ここからが依頼書の本領であるキャラクターの具体的な造形に関する項目です。
キャラクターイメージではキャラの内外に関する情報を記載します。
どんな性格で何を好むのか、年齢感や体型、髪型や顔の特徴などの詳細を参考画像を交えて書きましょう。特にこの参考画像というのが非常に重要です。
文章ですと、どれだけ詳細に書いても人それぞれに受け取り方が変わりますし、長い文は読む側もしんどい上に見落とします。きっとこの項目まで我慢して読んでくださった貴方も長文でしんどかったことでしょう。
可能な限り頭の中のイメージに近い画像を探して添付すること。これが依頼書で最も重要なことかもしれません。
ただ、どれだけ探しても良い感じの参考画像が見つからないことは良くあります。
その場合は文章で記載するしかありませんが、そこに重要な特徴が含まれる場合は太字などにして重要度合いをアピールしましょう。
例えばサンプルだと
このように髪色に関する部分をウンコ色にして、色も変えて、下線までつけて、これでもかとアピールしています。
逆に、NG要素について記載する場合(参考画像ほど肌を出さないで欲しい時、使わないで欲しい色がある時など)も上記のように太字でアピールすると良いでしょう。
依頼書ではどうしても画像の方に目が行ってしまうため重要な点はこれぐらい自己主張激しめにしないと見落とされてしまう可能性が高くなってしまいます。
正直面倒ですが、この様な工夫が事故を防いでくれるのではないかと思います。
版権イラストの依頼の際はこの項目には設定画などを添付します。
髪型や年齢、体型を変えたいなど希望があれば上記と同様に参考画像を用意しましょう。
サンプルでは1ページでキャラクターイメージの情報を記載していますが、より詳細に書きたい場合はページをコピーして増やして問題ありません。
逆に多くの部分をイラストレーターに任せられる時は参考画像も説明も少なくて大丈夫です。一言「その他の部分はお任せします!」と全幅の信頼を寄せましょう。
なお、依頼書のサンプルには権利的なアレで参考画像に私の描いた絵のみを使用しています。実際の依頼で使用する際には任意の画像に自由に変更して下さい。
次は衣装の項目になります。
キャラに着せたい服装やアクセサリー、他にも鎧、アーマーと言った外装などの情報を記載します。
こちらも前項と同様に参考画像を交えて説明しましょう。
これは衣装イメージに限らないことですが、雰囲気の近い参考画像を2枚以上用意しておくと「あ、これぐらいデザインに振れ幅があっても良いんだな」と思ってもらえるのでお勧めです。
また、例によって良い感じの参考画像が見つからない時。もし可能なら自分で簡単にイメージを描いて伝える方法もあります。
サンプルですと
こちらのヘッドセットのイメージ図のような感じで、大体の形や自分がこうして欲しいという要望をペイント等で描いて添付すると伝わりやすくなると思います。
「それが出来ねぇから絵を描いてもらうんじゃい!!」という方は文章で結構です。すみませんでした。
版権イラストの依頼の際はこちらにも設定画などを添付しましょう。
公式と異なる衣装にしたいなどあれば、上記と同様に参考画像を用意すると良いと思います。
衣装イメージについても、より詳細に情報を記載したければページをコピーして増やしてしまって問題ありません。
この項目ではキャラの武装や装備品などについて記載します。
どの様な武器や道具を装備させたいのか、そしてそれは手に持つのか、アームなどで保持するのか等の詳細を記載しましょう。
他にも、背部や腰部に大型の装置をマウントしたい、脚部に武装を仕込みたいなど、衣装イメージの項目で記載するか判断に困る外装類はこの項目に書くのが良いかと思います。
また、サンプルのように実在の兵器、装置などの写真等を参考画像として使用することは良くあります。その際に、余裕があれば該当の兵器の情報が分かる外部リンクを添付すると親切です。
ただ、知らない単語や情報が記載されていた場合、大抵はイラストレーターが自分で調べて追加の資料を探しますので、無理にリンクを貼らなくても大丈夫です。
キャラが非武装で、特に何も持たせないし装備類もない場合は、この装備に関する項目のページごと削除して問題ありません。
次はイラスト全体の構図やキャラのポーズ、表情に関する項目です。
ここまで来れば依頼書の完成まであと少しです。
上図のサンプルのような感じで、特定のシーンを希望する場合、まずは何をしている場面でどんな状況なのかをこの項目で記載しましょう。
加えて、全体の大まかな構図の希望を参考画像と一緒に記載するのが良いと思います。キャラの描画範囲(スネまでとか、外装の一部は枠外にはみ出しても良いとか)等も希望があれば併せて載せましょう。
サンプルのように、発砲している瞬間でマズルフラッシュ等のエフェクト類を加えてほしい場合もこの項目で記載します。
エフェクトに関しても、火の粉が舞っている、硝煙が立ち込めている、などと具体的に書いて、可能なら参考画像を用意するとより理想的です。
続いて、ポーズや表情に関するページです。
キャラクターにして欲しい素敵なポーズと、素敵な表情の情報を記載しましょう。
特に装備類に関して特定の持ち方や、構え等をさせたい場合はここで希望を伝えることが重要です。
ポーズに関しては、上図のサンプルのように3Dモデルや、figma等の可動フィギュアの写真を用意出来ると非常に有効です。
参考に無料で使える3Dデッサンモデルソフトであるデザインドールをご紹介させて頂きますので、もし興味があればDLして好き放題こねくり回してみて下さい。
(次世代デッサン3D人形:デザインドール)
表情に関しては、キャラにさせたい表情に近い参考画像を用意しましょう。
その際に、どうしてその表情をしているのか、キャラの心情に関する情報もあるとより良いです。
一枚絵ではなく、設定画のようなものを依頼する際には、この項目ではどのように設定画を描いてほしいのか、(キャラはTポーズで正面、背面、横面を希望、など)を似たような設定画を探して添付の上、説明しましょう。
次は背景に関する情報を記載する項目です。
屋内、屋外、異世界、宇宙…などなど背景の希望について詳細を書きましょう。
基本的には自分のイメージに近い景色の写真やイラストなどを参考画像として添付すれば問題ありません。
背景にそれほど描き込みが必要ではないモブ等を配置して欲しい場合もこの項目で説明しましょう。
また、ビルが爆破されて崩れてくる瞬間とか、背後にドラゴンがいて炎ブレスを吐いてきている、等のような場面を切り取った背景を希望する際は、出来るだけ状況に近い画像を探して文章で補足説明をしたり、YouTube等の動画のURLのリンクを貼るのが良いかと思います。
幾何学模様などの写実的ではない、いわゆるデザイン背景で依頼する場合でも同様です。参考画像を添付して希望を伝えましょう。
背景が不要な場合はこの項目のページごと削除して大丈夫です。
その他です。
ここまでで記載しなかった情報の中で特に伝えておきたいことなど、思いの丈をぶちまけるのに使って下さい。
これにてご依頼書制作完結です!!!!!!!
本当にお疲れさまでした。
後は依頼書をイラストレーターに送りつけるだけですが、一番良いのは編集した依頼書をGoogleスライドの機能でそのまま依頼先に共有する方法かと思います。
あとから編集したい部分や変えたいところを直せますし、共有される側も参考画像を非圧縮で受け取れるので何かと便利です。
共有方法についてはここでは省きますので、以下の記事を参考にしてみて下さい。
さて、ここまで依頼書の書き方をご説明しておいてアレですが、完全にこの通りに作る必要はありません。
依頼書のサンプルと同じように記載しなくても、「ここを重視して絵を描いて欲しい!」という気持ちを最大限わかりやすく伝えられれば良いのです。
依頼書に絶対の正解はありません。
それでも、貴方が魂を込めて作った依頼書は、きっとイラストレーターを貴方の理想の正解へと導いてくれることでしょう。恐らく多分…分かんないですけど。
それでは、貴方が理想のイラストを依頼出来ることと、ワンチャン私にも依頼を下さる事を祈っております。
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