――奴隷市場にやってきた。
魔大国ガルディゲン、神聖国リュシオンとの戦い。
奴隷を買うための資金、奴隷を交換するための品物をは貯まっている。
「今日は奴隷を買っていくか」
俺は奴隷を使って色々ヤっている。久しぶりに新しい奴隷でヤりたいのだ。
(資金は……十分だな)
値段によっては、何体か買う事もできる。
俺は奴隷市場の主に声をかけた。
「おおっ!久しぶりですねぇ、風の旦那! お噂はかねがね」
馴染みの親父である。
「まぁた派手にやってるんですってねぇ?」
「品行方正に生きてるぞ」
「魔大国と神聖国両方とドンパチやり続けてる気狂い、旦那くらいですぜぇ」
「照れるやん」
「褒めてはないですがねぇ……」
(さて……)
どんな奴隷を買うか……
【エッチな奴隷】
◆
「食肉用奴隷を見せて欲しい」
「えぇ、ではこちらに空いてるものを……」
「紹介できる奴隷全部、売約済み含めてだ」
「それは……」
「全部だ」
「……仕方ありやせん。旦那には恩がありますからねぇ。」
◆
奴隷市場を見回す。
美しく、グラマラスな奴隷達がいた。
クスリで頭をやられてそうな者も何人かいるが……獣人が多い。
「肉付きがいい娘が多いな」
「食肉用として集められてる奴隷も多いんですわ。肉付きがいい方が、食事もセックスも満足度が高いんで」
「確かに」
「かなりの数が既に食肉用として買い手が決まってるんですがね」
「……餌か?」
「魔族の餌ですなぁ。買い手は魔大国の魔族」
「ガルディゲンか」
「犯してから殺しそして食う。それだけならまだマシ……犯し方も殺し方もやりくちがまぁ残虐なんですわ。あっしとしてもあんまり売りたくはないんですがねぇ。まぁ、商売は商売。いたしかたなしってやつですわなぁ」
「……ふむっ」
考える。
「…………」
「……あっ……」
「あぁッ……」
奴隷の女達と目があう。
(おいしそうだな……)
そう思う。色々な意味で。
もうすぐ魔物の餌となる運命の女達の怯えた目が何かを訴えかけていた。
――タス、けて……
かすかに、ナニかが聞こえた。
(…………ヤりたいな)
~
ヤりたいな
ああヤりたいな
ヤりたいな
風ノ勇者 心の俳句
~
「……相談があるんだが」
「?」
「売約済みの食肉奴隷。今から俺が買えるか?」
「いくら旦那でもそれは……」
「だろうな。でもまぁ……」
例外は――ある。
「買い手に不幸な事故が起こったら仕方ないよな?」
「っ!旦那!」
奴隷商の息が止まる。
「買い手情報を渡せ。基礎情報だけでいい」
「あ、あんたまさか……」
奴隷商の血の気が引く。
「問題は無い。証拠も証言者も、文句をいうやつもいなくなる」
わかるな?と奴隷商の肩に優しく手をおく。
「っ…………!」
ゴクリ、と息を飲む音が聞こえた。
「ちゃんと金はだしてやるさ。金もはいりそうだしな」
「はっ、はははっ……欲しい奴隷を買うために買い手を殺して手に入れるぅ?……し、しかもぉ……しかもその買い手は極悪極まるガルディゲンの魔族ぅ?」
奴隷商の口が震えている。
「……はっ、ははっ……か、風のだんな……や、やっぱりあんた……」
奴隷商の俺を見る目は完全に異物を見るそれだった。
「狂ってるよ……悪だ……極悪人だよ……あの魔族以上の外道だぁ」
「外道じゃないさ」
風ノ勇者には複数の名がある。
その一つは
「無道だ」
無道ノ勇者。