「ロリ小悪魔ご主人様に射精我慢されるお話」の後日談
Added 2019-07-05 15:01:29 +0000 UTC「風が気持ち良いわね」 「そうですね……」 ご主人様の戯れでたっぷり果てさせられた後、俺はご主人様と二人で夜の街に繰り出していた。夜風が涼しく、満月のおかげで明るい、爽やかな夜だった。 「危険は無いのでしょう?」 「はい。特に気配や臭いはしません」 その上、今夜は満月。俺にとっては最高の夜であり、奴らにとっては悪夢の夜だ。 黒いワンピースにサンダル、長い黒髪を腰まで垂らしたままのご主人様の姿は一見すると普通の子供のように見えなくもない。実際、自分のような存在にでもなければただの子供としか認知されないだろう。 「なぁに? 足がふらついているわよ? 少し、情けないのではなくて?」 「は、はいっ」 指摘され、姿勢を正す。それでも、ついさっき快楽責めをされて精を出し尽くしたばかりだったから多少おぼつかない。 「それにしても、外に何の用が?」 ご主人様は一日中家にいることが多い。俺が仕事で家にいない時のことはわからないが、それでも帰れば必ず出迎えてくれるから頻繁には出かけていないはずだ。 「何って、犬の散歩よ? それ以外に何があると言うの?」 目を丸くし、心底不思議そうにご主人様が返してきた。 「あ……そうでしたか」 これもご褒美の一つ、もしかしたらデートなのでは、と期待していたために少しガッカリする。とはいえ、俺もろくな服を持っていないからTシャツに半パン、ビーサンなどという簡素な格好なのだが。(これは足腰が立たないのに急かしてきたご主人様のせいでもある) 「あら? 何を残念そうにしているの? やっぱり首輪とリードが欲しかったのかしら?」 「いえ、そんなことは……」 「ふふ。そうでしょうね。貴方はそんなものがなくても、心から私に服従してしまっているものね」 それを言われたら全くその通りである。物質的な繋がりがなくとも、心を繋ぎとめられているのだから。 会話を続けながらご主人様の三歩後ろを歩いていると、コンビニが見えてきた。 「折角ですもの、寄りましょうか」 「コンビニにですか? それこそ何の用が?」 食料品も服も雑貨も、基本的に通販を利用している。家に足りないものも特にないはずだ。ご主人様の意図が読めなかった。 「そうね……知的好奇心、というものかしら。人間の暮らしというものを見たくなったのよ」 「はぁ……」 まあ、そう言うことなら、と考えて歩みを進める。どちらにせよご主人様について行くしかないので、コンビニに向かうほかないのだが。 軽やかな足取りでまっすぐコンビニに向かうご主人様。しかしその前方には入り口前で酒を片手に煙草も吸いながらたむろする男達。 「ご主人様、俺の後ろに……」 そっと耳打ちをする。この街の夜は、人に紛れた吸血鬼の他にああいった人間も出没する。その治安の悪さが、吸血鬼にとっては好都合なのだろう。事実、酔っ払いや暴漢が吸血痕を残した死体になって見つかることも少なくない。 「心配してくれているの? 良い子ね。でも、平気よ」 全く物怖じせず直進していくご主人様。向こうもこちらに気付き、明らかに奇異の視線を向けてくる。 そして、いよいよ輩どものリーチに入ったところで、ご主人様が声を掛けた。 「御機嫌よう。良い夜をお過ごしなさって」 「あ、はい……」 その一言で、先ほどまで野良犬のように睨みつけてきていた男達はさっと道を開ける。 (えっ……) あまりに予想外な出来事に、呆気にとられてしまう。 「何を呆けているの? 道を開けてもらったのだから、早く来なさいな」 「す、すいません」 慌てて早歩きになり、ご主人様に続いて入店した。 「へぇ……質はともかくとして、品揃えは悪くないのね」 難なく入店したご主人様は、興味深そうに店内を物色していた。ちなみに眺めているのは先ほどから菓子パンばかりである。 「なぁに? 私が人間の食べ物を口にするのがおかしい?」 「正直、意外です。そういうものは一切口にしないものかと」 「バカね。人間の食べ物を口にする機会なんて、人に紛れて生きていればいくらでもあるわよ」 「そうなんですね……」 仕事で殺すことは何度もあったが、全く知らなかった。そもそも吸血鬼がどんな風に生きているかなど、ご主人様と出会うまでは考えた事もない。 「まあ、血や精と比べたら栄養になるわけではないのだけれど……。そうね、嗜好品にはなるわね。紅茶は私も嗜むし、ワインやブランデーも私達には人気よ」 「はあ……」 吸血鬼達が仲良く酒を飲む様子を想像してみようとしたが、全く想像がつかなかった。それよりも、血祭りにあげた人間の血液を樽に詰めて飲んでいる姿の方がよほどたやすく想像出来る。 「このバケットと、クロワッサン……あら、クルミのパンもあるのね」 「これとこれと、これですね」 言われた先から手に取り、カゴに入れていく。 (こう言うのが好きなんだ……) 食べ物を口にする姿を見たことがなかったので、なんとなく不思議な気持ちになる。普段はティーカップに向かって射精させられた白濁を一杯飲んで、それをご主人様は一食にしていた。 「あとはそうね……」 「まだ買うんですか?」 「ええ。ほら、早くいらっしゃい」 結局、その後も買い物は続き、俺はレジ袋いっぱいの食品を持って店を出た。 「ありがとうございましたー! またお越しください」 「ええ。近いうちにまた会いましょうね」 背後から掛けられた店員の挨拶に、ふり返り、手を振って返事をするご主人様。その所作に、俺も見惚れてしまう。 「貴方達も、あまり遅くまで外にいてはダメよ? 物騒な事もある街ですもの」 「ああ、ありがとうございます……」 帰りもやっぱりたむろしていた男達に、ご主人様はすれ違いざま声を掛ける。相手の方も素直に礼を口にしているのがなんだか可笑しかった。 「貴方のお陰よ?」 「えっ?」 買ったばかりのアイスを食べながら歩いている途中、ご主人様が不意に口を開いた。 「彼らの夜が安寧にあるのは、そして私がこうして自由に外を歩けるのは、確かに貴方の働きのお陰だわ。全て片付いた、というわけではもちろんないけれどもね」 「そう……なんですかね」 あまり実感がわかない。俺の仕事はあくまで殺す事で、それからご主人様の護衛だ。街に貢献していると考えたことはなかった。 「そうよ。だからこうして、貴方と同じ物を食べてあげてるのよ」 「そういうことだったんですね」 なぜ急に外に出たくなったのか、なぜいきなり人間の食べ物を口にしたがったのか、ようやく合点がいった。 「ところで貴方……」 「はい?」 俺の顔、正確には首に向かって指をさしながらご主人様が言った。 「そんな風に私につけられたキスマークを晒して街に出るなんて、やっぱり変態なのね」 「えっ……? あっ、いや、これは!」 言われて気付き、慌てて首筋に手を当てるがもう遅い。 よりによってVネックのTシャツを着ていたせいで、キスマークは衆目に晒されてしまっている。 (つまり俺は、あの男達や店員に……) 六つもついたキスマークを晒した男と、それを付き従えている少女。そりゃあ、男達も店員も、目に見えて対応が変わろうというものだ。 「……おバカさん♡」 今度は、もし次にご主人様と出掛ける時は、襟のあるシャツを着よう。そう、固く心に誓った夜だった。
Comments
読んでくださりありがとうございます! 飼い犬はしっかり愛してくれるご主人様良いですよね……。エッチなことしてない時も気品と色気を感じてもらえて嬉しいです!
龍生
2019-07-05 16:12:09 +0000 UTCこの二人の何気ない日常ってなんだか新鮮ですね。 主従でありながらそれ以上に相手を思い遣る気持ちが垣間見れるのがとてもいいです。 それにしてもご主人様は所作や言葉の一つ一つに気品と色気が溢れててドキドキしちゃいますね……ムラムラ
プッチャン
2019-07-05 16:02:25 +0000 UTC